【どう見るこの相場】日経平均の行方

どう見るこの相場

■NYダウが牽引、日経平均も上値追いへ、「次の中国台風発生」を睨みながら強いアメリカ景気を評価

<Q>週明けは一転して大きく下げているが。

<A>日経平均で見れば、前週、26日の安値1万7714円から週末に場中で1万9192円までわずか2日間で1478円高したのだから今日の300円を超す下げは当然の調整といえるだろう。

<Q>下げの原因となった中国経済は大丈夫か。

<A>正直、分からない。今日の日経平均の下げにも、前週から今週の短期間に中国経済が好転したわけではないという意味合いも含まれている。ただ、中国発の大型台風は、第何号だったのかは分からないが、ひとまず通過した。今後も中国で大型台風が発生する可能性は十分に予想されるが、目先、次の台風までの晴れの日ということだろう。

<Q>今後の相場をどう見ればいいのか。

<A>悪い方では中国、好い方ではアメリカということで、米中の綱引きとみておけばいいだろう。

<Q>どういうことか。

<A>言うまでもなく世界GDP1位のアメリカ、2位の中国、そして第3位の日本、それぞれの国の景気がどうなるかが最重要ポイントとなっている。その3大国の景気が米国は好調、中国は下降、日本はモタつきという状況だ。消去法で頼りになるのはアメリカしかないということだ。ただ、中国の景気下降が再び鮮明となればアメリカだけでは背負えない。

<Q>短期的にはどうか。

<A>中国の台風が去ったから好調のアメリカを見直す展開だろう。とくに、前週 、アメリカは4~6月のGDPを従来のプラス2.3%からプラス3.7%へ大きく上方修正した。それだけアメリカの景気は力強く推移しているということだ。今週末の雇用統計が良ければ、いよいよ利上げしてゼロ金利政策を終了するものとみられる。仮に、利上げがあったとしても次の利上げはかなり先のことだろうから相場的には材料出尽くしとなってNYダウは上昇が予想される。「景気の好い国の株は買われる」ということから当然だろう。NYダウは7月20日の1万8137円を目指すものとみられる。連れて、日経平均も上昇するだろう。ただ、中国で次の台風が発生したら、また嵐の相場となることは頭に入れておきたい。

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