【株式評論家の視点】福岡に上場のエスケーホームは熊本県が地盤、展示場なしの展開、今6月期も好調

株式評論家の視点

エスケーホーム<1431>(福Q)は、8月5日に福岡証券取引所Q-Board市場に上場。同社は、熊本の住宅メーカーで、熊本県・福岡県で住宅及び土地を販売している。「お客様にとって無駄であり、環境の保護のために展示場は一切作らない」という理念のもと、ITの活用やインターネットによる住宅・土地の提案を行っている。

熊本県合志市、熊本県宇城市、佐賀県佐賀市、福岡県大牟田市等に「長期見学用住宅」を新たに建設し、営業地域の拡大に取り組んでいる。土地ナビサイト「熊本e土地net」や「くまもと平屋ナビ」、「くまもと実例住宅展示場ナビ」などのターゲット別、セグメント別の集客サイトを随時開設し、多方面から新規見込客の集客を図っているほか、「無印良品の家」のモデルハウスを本年4月にオープンし、都市部でのシェア並びに顧客層の拡大に努めている。

前15年6月期業績実績は、売上高34億0700万円(前の期比10.4%増)、営業利益1億4100万円(同22.0%増)、経常利益2億0300万円(同53.1%増)、純利益1億1900万円(同61.3%増)に着地。

今16年6月期業績予想は、売上高35億円75百万円(前期比4.9%増)、営業利益2億8百万円(同46.5%増)、経常利益2億28百万円(同12.3%増)、純利益1億26百万円(同5.7%増)を見込んでいる。財務体質の強化と事業拡大のための内部留保の充実を図ることを重要と考え配当は実施していないが、現時点では今期の配当は未定で今後の業績等を勘案し、適切な時期に公表する予定。

株価は、8月5日に公開価格の800円を110円(13.8%)上回る910円で初値をつけた後は、同日926円と上昇。同月25日に698円と調整。その後、720円どころを下値にモミ合っている。同社の主力である「テーラーメイドの家」と「無印良品の家」は、プランも価格帯も異なるため、顧客層が拡大し、提案の幅が広がることにつなるため、受注件数の向上が見込まれる。今後、九州全域および日本全国に展開していく考えで成長が十分期待されることから、ここからの押し目は中長期的な視点で注目したい。(株式評論家&アナリスト・信濃川)

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