エスプールは出来高が激増し下値買い増加の様子

株式市場 銘柄

■第3四半期赤字で下げるが新事業の先行費用など周知の要因

物流業務支援や人材派遣などのエスプール<2471>(JQS・売買単位100株)は朝方の754円(74円安)を下値に売買活況となり、後場は13時30分を過ぎて70円安前後で底堅い展開となっている。6日の取引終了後に2016年3月期・第3四半期決算(14年12月~15年8月、連結)を発表し、営業利益は0.6億円の赤字、純利益は1.2億円の赤字。しかし、出来高が13時までで9月の一日平均出来高の6倍に激増しているため、下値買いがかなり入っているようだ。

第3四半期決算の売上高は前年同期比8%増加した。今期は、新事業として東京電力<9501>(東1)から受託した電力計の交換・スマートメーター設置業務を7月から開始したため、立ち上げ費用などの先行投資がある。また、本社移転なども行う予定。このため、通期の業績見通しは、7月2日の第2四半期決算発表の時点で売上高が前期比14%増の75.2億円、営業利益は同27%減の1.5億円、純利益は同60%減の0.7億円に見直した。今回の発表ではこれを据え置き、増額しなかったため落胆視する様子はあったようだが、当ブログのほかでもすでに報じられているため、相場としてはかなり織り込まれたファクターとみて差し支えなさそうだ。

株価はダブルボトム(2点底)を形成して出直る途上にある。全体相場が中国株の波乱などで急落した8月下旬以降、2度の下値(8月下旬の685円、9月初旬の692円)をつけており、両方とも700円の大台を割ったところで反騰した。このため700円ラインは堅固な下値と見てよく、3番底を試しに行くようなら仕込み買いの好機になる可能性が強いといえる。

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