【アナリスト水田雅展の銘柄診断】エイジアは10月30日に発表した第2四半期累計の利益増額修正を好感、出直り本格化の可能性

銘柄分析

 メール配信ソフト大手のエイジア<2352>(東マ)の株価は、安値圏の900円~1050円近辺で推移して調整局面だったが、10月30日は取引開始前に発表した第2四半期累計(4月~9月)の利益増額修正を好感し、終値で前日比49円(4.82%)高の1066円まで上伸した。中期成長力を評価して出直りの動きが本格化しそうだ。なお10月31日に第2四半期累計の業績発表を予定している。

 自社開発CRMアプリケーションソフト「WEBCAS」シリーズなどのアプリケーション事業を主力として、マーケティングコンサルティングなどのサービスソリューション事業も展開している。自社開発のメール配信ソフト「WEBCAS e-mail」の導入実績は約1600社以上に達し、国内メール配信パッケージ市場でのシェアは1位である。

 重点戦略として「メールアプリケーションソフトのエイジア」から、販売促進・マーケティング支援分野に事業領域を拡大して「eコマースの売上UPソリューションを世界に提供するエイジア」への発展を目指している。

 M&A・アライアンス戦略では、12年4月ECサイト構築・運営事業拡大に向けてシステムインテグレータ<3826>と資本・業務提携、12年12月メールマーケティングコンサルティング事業拡大に向けてメールマガジン制作・運用支援のグリーゼと資本・業務提携、13年10月メールマガジン戦略立案・企画・制作・分析サービスのFUCAを連結子会社化、14年1月Webサイトソーシャル化支援サービスのフィードフォース社と業務提携した。

 14年6月にはデータベース作成システム「WEBCAS DB creator」の提供を開始した。メール配信機能とアンケート機能も利用できるオールインワン型のCRMクラウドサービスとして提供する。さらにジェイモードエンタープライズと共同開発した電子レシートメール送信サービス「レシートメール」の提供も開始した。

 10月30日に今期(15年3月期)第2四半期累計(4月~9月)業績の修正を発表した。売上高は前回予想(5月14日公表)の4億80百万円~4億95百万円を4億87百万円、営業利益は50百万円~65百万円を65百万円、経常利益は50百万円~65百万円を66百万円、純利益は30百万円~40百万円を41百万円とした。

 売上面では概ねレンジ予想の中間水準となり、利益面では社内製造開発部門の効率や生産性の向上、広告宣伝費の抑制などの効果が寄与して、営業利益、経常利益、純利益はレンジ予想の上限値を上回り、レンジ予想の下限値との比較では3割以上の上方水準となった。

 通期の連結業績見通しは不確定要素を多く含んでいるとして前回予想(5月14日公表)を据え置き、売上高が11億20百万円~11億80百万円(前期比11.2%増~17.2%増)、営業利益が2億45百万円~2億80百万円(同1.1%増~15.6%増)、経常利益が2億45百万円~2億80百万円(同2.5%増~17.2%増)、純利益が1億45百万円~1億65百万円(同11.0%増~26.3%増)、配当予想が同1円増配の年間15円(期末一括)としている。

 アプリケーション事業で利益率の高いクラウド関連売上高の2桁増収を見込み、サービスソリューション事業ではFUCAの通期連結(前期は6ヶ月分連結)も寄与する。大型案件の引き合いも増加傾向であり、人員増強などの先行投資負担を吸収して好業績が期待されるだろう。

 株価の動きを見ると、安値圏の900円~1050円近辺で推移して調整局面だったが、10月17日の910円から切り返しの動きとなり、さらに10月30日は取引開始前に発表した第2四半期累計の利益増額修正を好感し、終値で前日比49円(4.82%)高の1066円まで上伸した。

 10月30日の終値1066円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の上限値の連結EPS85円62銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は1.4%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS437円29銭で算出)は2.4倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を突破して上伸の形となった。また週足チャートで見ると戻りを押さえていた13週移動平均線を突破した。26週移動平均線を突破すれば中期成長力を評価して出直りの動きが本格化しそうだ。

>>エイジアのMedia-IR企業情報

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■オーダーメイド開発と人材リスキリングで業務変革を伴走支援  ベルシステム24ホールディングス<6…
  2. ■調査件数拡大と効率化で追徴税額1431億円  国税庁は12月、令和6事務年度における所得税および…
  3. ■企業の6.5%がクマ出没による業務影響と回答、宿泊業で4割に迫る  東京商工リサーチ(TSR)は…
2026年1月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

ピックアップ記事

  1. ■AI以外に目を向けよ、割安株に潜む上昇機会  1980年代のバブル相場では、産業構造改革で「軽薄…
  2. ■利上げと解散総選挙、日本経済の分岐点迫る  今週は、運命の1月22日、23日が控えている。1月2…
  3. ■上場来高値更新の金先物、産金・再資源化・再販株に資金集結  当コラムでは昨年来、何度も金関連株を…
  4. ■地政学リスクの影が迫る市場、ヘッジ先は金関連株にあり  しばしばニュースで報じられる高齢ドライバ…
  5. ■金融政策転換が映す相場の地殻変動、投資視点は次の段階へ  長期にわたり株式市場を押し上げてきた金…
  6. ■為替が握る業績相場の行方、円安継続が選別相場を加速  株式市場が金融環境主導の相場から業績重視の…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る