【季節の一枚】銀杏に包まれた旧岩崎邸

 5月ころに訪れたときは、銀杏の大木が新緑に輝いていたが、今は、すっかり錦色に染まって白い洋館を柔らかく包み込んでいた。朝、早くに出かけた。東からの眩い光で建物はシルエットだが銀杏は冬の光を美しく反射している。人は多いが、日本人だけでホッとする。ほんとうは、玄関先いっぱいに落ちて広がった銀杏の絨毯をカメラに収めるつもりだったが、係りの人は、「今年はいつもより遅れているんです」とのこと。

 今回は始めて建物内の雰囲気を味わった。和洋折衷、三菱創業・岩崎家の本邸だけに、凄いの、ひと言に尽きる。たくさんの洋室から畳の部屋に足を踏み入れれば、広い庭園を眺めながらチーズケーキセットで別世界の気分を味わえる。

 以前、京都の野村別邸を見学する機会があったが、東山を背景に、凄い造りに、さすがと感じたものだった。しかし、大阪の商人の別邸も凄いが、この岩崎邸、古河邸は関西の比ではないように感じられる。

 「なぜだろう」と、コーヒーを口にしながら思いをめぐらせる。東西とも商人であることには変わりはないはず・・・・。「そうか。東は政治と結びついた国策の商売なのだろう」と。果たして、実際はどうなのだろう。また、訪れてみよう、見方が変わるのではなかろうか。なお、パンダの写真は岩崎低に向かう上野忍ばずの池近くにありほほえましく迎えてくれる。
32

33

 

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■金融・医療・公共分野に特化した高精度処理、低コストで安全運用可能  NTT<9432>(東証プラ…
  2. ■ジャイアンツ球場隣接の221邸、シニアの健康・交流を支える新拠点に  フージャースホールディング…
  3. ■IT・スタートアップ中心に若手CEO台頭、経営のスピード化が進展  帝国データバンクは10月14…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る