【株式評論家の視点】ビーロットは11日に上場、高値更新続く、富裕層へ不動産コンサル好調

株式評論家の視点

<銘柄の見所>

ビーロット<3452>(東マ)は、12月26日(金)3260円高(21.45%)の18,460円と反発、一時4000円高の19,200円ストップ高と買われ連日の上場来高値更新とIPO人気が続いている。

同社は、12月11日にマザーズへ上場。不動産投資開発事業(不動産再生、不動産開発)と不動産コンサルティング(売買・賃貸、有効活用・事業継承)、不動産マネジメント事業(不動産管理、不動産賃貸、不動産ファンド)をメインとした不動産金融コンサルティング会社で、不動産分野と金融分野での豊富なネットワークと専門知識を強みに、事業用不動産にかかわるトータルサービスを富裕層に提供している。

足元の業績は、2014年12月期第3四半期売上高20億6400万円、営業利益1億4800万円、経常利益9900万円、純利益5800万円に着地。不動産投資開発事業と不動産コンサルティング事業の案件数を着実に重ね、成約数を伸ばしている。不動産投資開発事業においては、取得した物件数は13物件に対し、売却件数は14件。売却14件の内訳は、住宅系不動産12棟、店舗系不動産2棟になり、その売却14件の内訳は関東圏9件、北海道圏3件、九州圏2件。また、第3四半期末における在庫数は15件となった。不動産コンサルティング事業においては、札幌エリアの投資用物件の成約を重ね、売買仲介件数は13件となった。成約13件の内訳は関東圏3件、北海道圏8件、九州圏1件、関西圏1件。不動産マネジメント事業において、クライアントの所有不動産の管理運営受託件数が32件となった。管理運営受託のエリアの内訳は、関東圏15件、北海道圏11件、九州圏6件。

通期業績予想は、売上高38億1000万円(前期比70.8%増)、営業利益3億8500万円(同77.0%増)、経常利益2億9500万円(同61.9%増)、純利益1億7100万円(同64.0%増)を見込んでいる。不動産投資開発事業と不動産コンサルティング事業の案件数を着実に重ね第3四半期決算が順調に推移しており、通期計画は達成できる見通し。

上場3日目となる12月15日に公開価格の5.2倍の10,500円の初値を付けた。16日高値16,500円と上昇。その後、18日に9,910円と売られたが、再度、上値を試す高人気となっている。同社が現場専門家の知識・経験・ネットワークを集結することで不動産経営にかかわるあらゆるニーズに対応するとともに、不動産経営の事業継承のサポートに強みを持っていることが評価されている。国内外で富裕層の増加を背景に、不動産投資ニーズや節税ニーズは拡大する見通しで収益機会が増えると期待される。日銀の追加金融緩和というフォローの風が吹いており、一段と騰勢を強める可能性がありそうだ。(株式評論家・信濃川)

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