ミロク情報サービス:第3次中期経営計画について代表取締役社長是枝周樹氏に聞く

■顧客基盤を活用したプラットフォーム戦略を推進し、新規事業を展開する

ミロク情報サービス<9928>(東1)は、今年度を初年度とする第3次中期経営計画を発表している。「新しい価値創出へのチャレンジ」と位置付けているが、その取り組みについて、代表取締役社長是枝周樹氏に詳しく話を聞いた。

――第2次中期経営計画の最終年度である14年3月期業績は、売上高220億77百万円(当初計画比107.7%)、経常利益24億22百万円(同計画比112.7%)と計画を上回りました。続く、第3次中期経営計画の最終年度である17年3月期は、売上高260億円、経常利益40億円を目標にしていますが、どのような戦略で達成する計画でしょうか。

【是枝社長】 第3次中期経営計画を3本柱に総括して申し上げますと、まず、既存ビジネスを確実に伸長させること、続いて、ネットビジネスのマネタイズ、最後に中小企業への事業再生支援の事業化です。この3本柱を顧客プラットフォーム(顧客基盤)を活かして実現していくことが第3次中期経営計画の経営目標(業績目標)を達成するためのポイントになると思っています。

――顧客プラットフォームを活かした事業展開について教えてください。

【是枝社長】 皆さんは当社を会計事務所向けのベンダーとイメージされると思います。会計事務所に関しては、確かに8,400事務所のユーザーを保有し、全体の25%のシェアがあります。一方で、ERPシステムの中堅・中小企業ユーザーが1万7千社あります。それから小規模事業者向けに、ソフトウェアを会計事務所経由のレンタルで提供していますが、そのユーザーが3万社程います。さらに、家電・量販店で販売している業務用ソフト、こちらが4万社超の登録ユーザーがいます。そのほかに、ネット系のビジネス情報サイト『bizocean』のアクティブの会員が120万人います。それからお金管理アプリ『マネトラシリーズ』は、現在20万人強の方がダウンロードして使っています。もう一つが商工会会員向けの会計・税務のクラウド型アプリケーションの利用者がいます。当社は、これら幅広い顧客プラットフォームを保有していますので、ゼロベースで新規事業を展開するよりも、はるかにそのポテンシャルは高いと考えています。

――まず、既存ビジネスの拡大について教えてください。

【是枝社長】 業務用パッケージソフトの販売やシステム導入の支援を行うことは、いわゆる労働集約型のビジネスです。つまり、システムを導入支援するサポート要員の人数、スキルによりトップライン(売上げ)が決まります。そのため、既存の戦力で飛躍的に売上げを伸ばすには限界があります。それを打開するには、営業・サポート拠点の拡充を視野に入れた積極的なパートナー戦略が不可欠だと考えています。パートナー戦略においては、パートナー企業が売りやすい、導入しやすい製品を用意するとともに、教育やサポートを含めた支援体制を強化します。その中で、拠点拡充に向けた資本提携等も視野に入れ、市場ポテンシャルに合わせた販売・サポート体制の構築を目指します。
また、パートナー経由でのパッケージソフト売上げが伸張すれば利益率が高まります。さらに、拠点拡充において新規顧客を開拓することにより、ソフト保守等のサービス収入が増加し、一層、利益率を向上させることができます。

――次に、新規事業についてですが、事業承継サービスについてお聞かせください。

【是枝社長】 中小企業の事業再生や事業承継のニーズは、これから一層、高まると思います。事業承継サービスについては、様々な手法が考えられるので、現在、中長期の事業構想とマイルストーンを構築しているところです。我々としては、この事業化を数年かけて完成させ、2020年をターゲットに大きな収益の柱の一つに成長させたいと考えています。中小企業の経営者が『もう引退しようかな』と相談する先は、やはり税理士先生です。当社の強みである税理士先生との信頼関係を生かして、中小企業のスムースな事業承継のお手伝いができればと考えています。

――今後は、BtoCの領域までサービス事業を本格化すると伺いましたが。

【是枝社長】 顧客プラットフォームにおいて、ビジネス情報サイト『bizocean』の無料会員が120万人を超えています。現状は、17,000点のビジネステンプレートを無料で提供していますが、一部の会員を有料会員にシフトする、または有料コンテンツを提供することも検討しています。
お金管理アプリ『マネトラシリーズ』においても、現在20万人強の方がダウンロードをして使っています。例えば、マネトラの経費精算機能を会計システムと連携したり、個人事業者に対する総合的な確定申告支援を行うなど、当社の強みを生かした新しいサービス展開が考えられますし、アイデア次第では全く異なるサービスに発展するポテンシャルがあると思っています。

――既存事業の拡大や新規事業について伺いましたが、御社のビジネスにおける基本的なスタンスや考え方を教えていただけますか。

【是枝社長】 我々にとって、会計事務所の先生方はとても大切なお客様です。その先生方の顧問先企業の経営課題や悩みを先生方ともに解決していくことが、当社の使命だと考えています。それにより、会計事務所と顧問先企業の信頼関係がさらに強固になりますし、中小企業が元気になると心から信じています。
そのためには、お客様に喜ばれる新しい価値を創造し続け、中小企業のIT化を支援していくことが重要です。さらに、経営システムだけではなく、事業再生、事業承継サービスやネット上での付加価値サービスも含め、トータルソリューションを提供できる会社に成長させたいですね。

――御社のビジネススタイルに似ている企業を上げるとしたらどこになるでしょうか。

【是枝社長】 既存のお客様をしっかり守りながら、これから新しい仕組みやビジネスモデルを作り上げていきたいと考えていますので、世界で唯一の存在になりたいですね。

――ご多忙にもかかわらず、インタビューの時間をとって頂きありがとうございました。

以上のような取り組みを行うことで、2017年3月期連結業績目標として、売上高260億円(14年3月期比39億23百万円増)、経常利益40億円(同15億78百万円増)、純利益24億50百万円(同10億61百万円増)、売上高経常利益率15%(14年3月期11%)、RОE15%(同13%)を掲げている。

同社では、第3次中期経営計画の目標数値は通過点と捉えていて、その4年後の2021年3月期は売上高500億円、経常利益率30%、RОE30%を目指している。

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