【編集長の視点】U-NEXTは格安スマホなど展開のビジネスモデルと急伸特性を見直し直近IPO株買いが再燃し急反発

編集長の視点

U-NEXT<9418>(東マ)は、760円高の8400円と急反発して始まり、前週末26日ザラ場のストップ安から大きく切り返している。著名経営者の宇野康秀社長が率い、格安スマホで業界トップを目指すなどの同社の独自ビジネスモデルと、12月16日の新規株式公開(IPO)以来、前週末26日までの8営業日のうち、6日間もストップ高を演じた値動きの良さ、急伸特性を見直し直近IPO株買いが再燃している。

■コンテンツ配信では最大級の8万本を提供し格安スマホではトップ目指す

同社は、かつてインテリジェンスやUSEN<4842>(JQS)などで社長を歴任した宇野康秀社長が、USENから事業を分離独立させスタート、国内外の映画、ドラマ、アニメなどをインターネット配信するコンテンツプラットフォーム事業と、MVNO(仮想移動体通信事業者)として格安スマートフォンサービス「Uーmobile」などを提供するコミュニケーションネットワーク事業を展開している。コンテンツ配信では、テレビ、パソコン、スマホ、タブレット端末などのマルチデバイスに対応するとともに、最近作も含めて最大級の8万本のコンテンツ数を見放題の課金制度で提供してストック型収益逓増モデルを確立している。また、コミュニケーションネットワーク事業では、全国規模の代理店ネットワークを構築し、総務省のモバイル通信の自由化方針を背景にするMVNO市場の拡大に対応してコンテンツ、固定回線、モバイルを一体提供するセットプランで参入し、格安スマホ市場でトップを目指して手数料体系見直しによる収益構造を実現している。

業績も、両事業が契約者の続伸などで前2013年12月期に黒字転換したあとも黒字幅を拡大しており、今2014年12月期業績は、売り上げ225億4400万円(前期比26.0%増)、営業利益12億1800万円(同73.0%増)、経常利益12億1600万円(同81.0%増)、純利益7億1400万円(同39.35減)と見込んでいる。

■全8営業日中の6日間にストップ高するなど値動きの良さは抜群

株価は、公開価格3000円でIPOされ3950円で初値をつけたあと即ストップ高し、その後も4営業日連続でストップ高して8550円まで買い上げられ、12月24日には利益確定売りで今度はストップ安して70500円まで突っ込んだ。同安値からは再度、ストップ高し前週末26日に上場来高値9620円まで買い進まれ、ストップ安して7540円と売られたが大引けでは下げ渋った。IPO市場は、今年12月に同社株を含めて28社がIPOされるラッシュとなり、来年1~3月はこの空白期となり例年、直近IPO株人気が高まることが目立っており、同社株の全8営業日中の6日間がストップ高となった値動きの良さ、急伸特性が見直され一段の上値トライが見込まれる。(本紙編集長・浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る