翻訳センターの東郁男社長に聞く、世界の語学サービス会社トップ10へ

【分野・領域拡大で成長力加速!】

■『言葉の課題』解決へ提案力磨く~企業のグローバル化を追う

翻訳センター<2483>(JQS)前期(14年3月期)連結業績は、売上高8,772百万円(前々期比20.6%増)と過去最高売上高を達成したが、戦力強化のための人員増による販管費増加や東京本部移転費用等の増加で利益面は減益に終わった。今期は、第二次中期経営計画~『言葉に関する』事業領域の拡大で『新たな価値創造』~の仕上げの期を迎え、また、第三次中期経営計画立案を視野により高い発射台構築へ挑む期だ。

事業環境は、企業業績が好調さを維持していることも支援材料となり、売上・利益ともに過去最高の更新へ向け順調な滑り出しのようだ。

東郁男社長に同社グループが目指す新しい姿と取り組みを聞いた。

■主力の翻訳事業、医薬・工業分野が先導、事業展開にシナジー効果

――前期は成果も多くまた、新たな課題もあると思います。特に、アイ・エス・エス・グループ子会社化で、通訳、コンベンションなど新たな事業領域が一気に広がりました。前期は増員・東京本部移転など、体制整備も進んでいます。本部移転後のご様子、足元の状況をお聞かせください。

【東社長】 東京本部移転のタイミングでアイ・エス・エスも同じビルに移転したので、グループ間でのコミュニケーションが大きく改善されました。移転は両社の営業拡大に寄与しており、足元の進捗はほぼ計画通り進んでいます。当社の業績は取引先の決算期の関係もあり上期(4~9月)と下期(10~翌年3月)でみればやや下期偏重型です。さらに上期でも第2四半期にウエイトがかかる傾向があります。

売上の約7割を占めるコアビジネスの翻訳事業は、医薬分野と、電気・通信関係企業などで受注が増加している工業分野で良い動きがみられます。

翻訳事業以外のトピックスとして、アイ・エス・エスが展開するコンベンション事業において、2015年以降に開催する大規模な国際会議を既に複数件受注しております。昨年受注した「第5回アフリカ開発会議(TICADⅤ)」の運営ノウハウ・実績が高く評価されておりますし、日本国内での国際会議開催件数増加を目指す観光庁の姿勢も追い風となって、コンベンション事業は今後も期待できると思います。

■技術貿易収支の黒字幅拡大の加速~見逃せない成長へビジネスチャンス!

【東社長】 第二次中期経営計画では経営ビジョンを「すべての企業を世界につなぐ言葉のコンシェルジュ」としました。いまや企業のグローバル展開は不可欠な課題です。言葉に関連したビジネスに携わる以上、お客様が抱える言葉に関する課題を解決する提案が必要です。『期待以上のご満足をいただけるサービス提供』が大事なのです。企業のグローバル化と特許や技術の輸出増大基調、さらに、当社の売上高増加の推移は同じ傾向を辿っています。例えば、メーカー企業が海外で製造・販売するにはその国での特許・ライセンスを取得しなければなりません。国際的な技術交流の増加で日本など先進国の技術貿易収支の黒字幅が拡大するという傾向は加速するでしょう。この変化は決して見逃せないビジネスチャンスだと考えています。

拡大する技術貿易

■『収益機会の拡大』・『収益性の向上』を求め~ISSグループとの「共同営業・クロスセールス」を推進

――今期は、売上高、利益とも過去最高を更新する業績予想を発表されました。新規事業への取り組みを含め具体的取り組みについて・・・・。

【東社長】 目指している方向を座標で言いますと、横軸が「収益機会の拡大」(ISSグループとの営業シナジー発揮・新たな翻訳分野の拡大・受注の大型化・専門性の強化)、縦軸が「収益性の向上」(業務効率化・翻訳ツールの利用促進)です。その横・縦軸を伸ばした対角線上の領域を目指します。

「事業領域の拡大」で見ますと、一例ですが、従来ISSグループは通訳・派遣・コンベンションサービスで企業の管理関連部署のお客様を対象に『専門性と強み』を発揮してきました。一方、翻訳センターは、翻訳サービスを中心に企業の『技術関連部署』をお客様とする営業を行っておりました。それぞれがお客様のニーズの一部分をカバーしていたに過ぎないことが判り、今では双方の情報を共有、相互に生かす「共同営業・クロスセールス」を推進し、最大限のシナジー発揮を追求したことで、成果を生み始めています。これからは顧客層の拡大で成果最大化に挑みます。

■ローカライゼーション~『翻訳事業の第5の分野』へ育成、体制確立を急ぐ

「専門性の強化」では、既存4分野で、それぞれの専門性を高め強化するなど、引き続き重点施策として注力していきます。特に、ローカライゼーション/マニュアル翻訳事業は、専門性を磨くほど強化できる領域です。昨年6月の(株)アイタスからの事業譲受により英日ローカライズ案件でノウハウや実績を蓄積し活用する体制を整備したことから、ローカライゼーションを『翻訳事業での第5の分野』に育てることを視野に、ローカライゼーション「推進部」を同「営業部」として今期から独立させています。今後は、国内の電機・機械メーカー、情報通信企業をターゲットに、英日ローカライズ案件だけでなく『日本語から多言語翻訳』の受注増加への体制確立を急ぎたいと考えています。

■利益成長に応じ継続的増配へ

――今期業績予想並びに配当についてお聞かせください。

【東社長】 今期は、これらの施策を着実に実行し、売上高94億円、営業利益4.8億円、経常利益4.8憶円、純利益2.7億円という過去最高の業績更新に挑みます。また、この過去最高の業績予想値を踏まえ、今期の配当は3円増配の48円を予定しております。当社はこれまで業績が厳しい局面においても減配や無配を行ったことは一度もありません。今後も利益成長に応じた継続的な増配を目指してまいります。

■翻訳専業初の売上100億円達成『言葉に関する総合サプライヤー』へ

翻訳センターの目指す姿

――最後に、当面の目標・売上高100億円企業のイメージをお聞かせください。

【東社長】 日本において翻訳専業で売上高100億円を超えた企業はありません。また、当社は世界の語学サービス会社ランキングで12位というポジションにいますが(2013年調査)、売上高が100億を超えればトップ10入りも間違いないでしょう。私たちは「すべての企業を世界につなぐ言葉のコンシェルジュ」として、また、言葉に関する総合サプライヤーとして、お客様の言葉に関する課題を解決し続けていきます。

――有難うございました。

>>翻訳センターのMedia-IR企業情報

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