【どう見るこの株】関東電化工業の株価展望、800円割れならPERで割安感

業績急向上だが、今3月期は織込み済み、800円割れならPERで割安感

<Q>関東電化工業<4047>(東1・売買単位1000株)に投資したいがどうか。

<A>位置としては狙える水準だろう。昨年の高値が1098円(8月)、同安値は531円(2月)で、その中間値が803円で、12月30日の終値は720円と中間値をやや下回っている位置にある。とくに、多くの銘柄が8月の中国ショック安の時に年初来安値をつけているが、同社株は2月安値に対し200円近く余裕を残して下げ止った。全般相場のなかでは強い動きの銘柄といえるだろう。

<Q>業績はどうか。

<A>窒素ガスの需給逼迫、原油価格の下落などを背景に2013年3月期の赤字以降、急向上に向っている。足元の2016年3月期の9月中間期は営業利益が前年同期比3.0倍の38億8200万円だった。通期の営業利益は68.3%増の78億円の見通しで1株利益99.9円、配当は前期に年3円復配したが今期は年6円の予定。今後も液晶、リチウム電池など向けの好調が予想され、原油価格も低位水準での推移が予想されることから業績は堅調が予想されそうだ。

<Q>どの水準で投資したらよいか。

<A>800円割れがあれば狙い場だろう。仮に、さらに下へ下げたとしても9月の安値720円を切るとは思えないのでナンピン買いができる。

<Q>上値はどのていど期待できるか。

<A>注意が必要なことは、昨年2月の1098円と11月の1026円でダブル天井となっていることだ。このフシを抜くには2017年3月期の業績が続伸することだ。1000円台が定着するには、今の1株利益は100円前後とまずまずだが、とくに配当が今後年8円~年10円ということが求められると思われる。1部銘柄の中では発行済株数が6000万株弱の小型銘柄だけに動きが荒い点は注意が必要で深追いは慎むのがよいだろう。17年3月期の明確な見通しが出るまでは800円前後で買って900円台での利食いがよいだろう。

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