【編集長の視点】メディカル・データ・ビジョンは最安値から続急伸、独自ビジネスモデルを見直し直近IPO株買いが増勢

編集長の視点

メディカル・データ・ビジョン(MDV)<3902>(東マ)は、280円高の1万630円と続急伸して始まり、12月26日につけた上場来安値9670円からの底上げを鮮明化している。寄り付き高後は、前日終値近辺でのもみ合いに変わっているが、同社株が、薬剤情報などを中心に病院向けの経営支援ソフトを販売、包括払い制度(DPC)分析ベンチマークシステム「EVE」のシェアが40%を超えるなど独自ビジネスモデルの強みを発揮していることを手掛かりに、直近IPO(新規株式公開)株買いが増勢となっている。

■DPCシステム「EVE」は対象病院の40%超のシェアを獲得

DPCは、厚生労働省が2003年に医療費の適正化や診療データなどの開示による透明化、医療の質の向上を目的に導入し、医療機関にとってはより効果的な診療を実施すれば収入が増え、患者にとってはエビデンスに基づいたより効果的な治療が受けられるメリットがある。同制度の対象病院は、2006年度の144病院が、今年11月末現在で1585病院に拡大したが、このうちMDVのデータネットワークサービスの「EVE」の導入病院は、703病院とシェアは44%を獲得し、同社のビジネス基盤を構築している。

同社は、このデータネットサービスでこのほか診療所・治験会社向けの電子カルテルソリューション「カルテビジョン」、健康保険組合向けの医療費・健康課題などを分析するシステム「けんぽアナライザー」、さらにもう一つの経営の柱のデータ利活用サービスでは、約838万人を誇る大規模な診療データベースを保有する強みを活かし、製薬会社や研究機関向けに医薬品の使用状況などを分析するWEBシステム「MDV analyzer」、個人向けの処方薬などの情報を管理できる「めでぃログ」なども展開しており、ICT化が遅れていた医療・健康情報分野での効率化に貢献している。

このため業績も順調に伸び、今2014年12月期業績は、売り上げ19億5900万円(前期比28.0%増)、営業利益2億5000万円(同19.2%増)、経常利益2億2200万円(同5.5%増)、純利益1億6200万円(同20.8%減)と見込んでいる。

■1~3月のIPO空白期に初速を回復し最高値に再チャレンジも

株価は、12月26日に公開価格5180円でIPOされ1万2220円で初値をつけ即ストップ高、翌17日に上場来高値1万6400円まで買い進まれて今度はストップ安、この調整安値からまたストップ高して1万4330円の戻り高値をつけ上場来安値まで再調整するなど値動きの激しい推移が続いた。12月は、月間で28社もがIPOされるラッシュとなり、乗り換えのための換金売り、押し目買いなどが交錯したためだが、新年は例年、1~3月がIPOの空白期に当たり、成長可能性のある直近IPO株を見直して改めて買い評価する展開も定番になっているだけに、同社株も、IPO時の初速スピードを回復、最高値再チャレンジが有力視される。(本紙編集長・浅妻昭治)

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