【株式評論家の視点】モバイルファクトリーは位置情報連動型ゲームを強化、15年12月期好調見通し

株式評論家の視点

 モバイルファクトリー<3912>(東マ)は、2015年3月26日、東京証券取引所マザーズ市場に上場。モバイルサービス事業を単一事業とし、ソーシャルアプリサービスとコンテンツサービスを提供している。10年以上続けてきたコンテンツサービスにて安定収益を確保し、ソーシャルアプリサービスにて新しいフィールドへ挑戦している。

 同社では、コンテンツサービス市場はまだまだ大きく、またソーシャルアプリサービスの市場はこれから益々拡大すると予想している。その中で、実際に人を動かすことを特徴とした位置情報連動型ゲーム及びサービスによって、ステークホルダーへ利益還元できるよう注力している。

 位置情報連動型ゲームを強化するため、株式会社ジーワンダッシュを設立。同社では、位置情報連動型ゲームを中心に「わたしたちが創造するモノを通じて世界の人々をハッピーにすること」という使命を果たすべく今後更なる事業成長を目指している。

 前2015年第3四半期で、位置情報連動型ゲームの新規イベントとして、「駅奪取PLUS」では、富士急行株式会社と共催で「駅奪取の夏!まるっと富士山スタンプラリー」を開始。「ステーションメモリーズ!」では、全国の花火大会開催最寄り駅を収集する企画を行ったほか、株式会社エイチ・アイ・エスとO2Oイベントを開始。内部では、広告出稿の強化及び出稿先の検討・管理、割合の見直し等を行い新規ユーザーの獲得に注力。

 前15年12月期第3四半期業績実績は、売上高が9億1700万円、営業利益が1億1800万円、経常利益が1億1800万円、純利益が7500万円に着地。(※15年12月期第3四半期から四半期連結財務諸表を作成しているため、対前期増減率の記載なし。)

 前15年12月期業績予想は、売上高が17億1700万円、営業利益が2億5400万円、経常利益が2億4600万円、純利益が1億5000万円を見込んでいる。配当は期末一括20円の初配当を予定している。位置情報連動型ゲームの「ステーションメモリーズ!」が利用ユーザーの増加により好調に推移しているほか、来期以降の位置情報連動型ゲームの更なる成長のため、第4四半期において、より積極的なプロモーションを行う予定で、営業利益は当初予想に比べて5.2%上ブレする見通し。

 株価は、昨年4月1日につけた上場来の高値3840円から同8月25日に上場来の安値1139円と調整。同10月2日安値1185円と売り直されて底値確認から同12月2日高値2649円と上昇。その後、軟調展開が続いている。外国人持株比率は低く、外部環境の影響を受けにくいことから、決算期越えに伴う処分売りが一巡すれば、需給は改善されると予想される。位置情報連動型ゲームの「ステーションメモリーズ!」が好調で、来16年12月期増収増益と続伸が観測されており、1月22日の本決算の発表を前に大きく突っ込む場面があれば、買い妙味は膨らみそうだ。(株式評論家・アナリスト信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■更新前のスーパーコンピュータの約4倍の計算能力  富士通<6702>(東証プライム)は2月21日…
  2. ■両社の資源を有効活用しSDGsに貢献  伊藤忠商事<8001>(東証プライム)グループのファミリ…
  3. ■純正ミラーと一体化し、左後方の視界を広げる  カーメイト<7297>(東証スタンダード)は、純正…
2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■投資と貯蓄の狭間で・・・  岸田内閣の「資産所得倍増プラン」は、「貯蓄から投資へ」の流れを目指し…
  2. ■「ノルム(社会規範)」解凍の序章か?植田新総裁の金融政策正常化  日本銀行の黒田東彦前総裁が、手…
  3. ■「日経半導体株指数」スタート  3月25日から「日経半導体株指数」の集計・公表がスタートする。東…
  4. ■投資家注目の適正株価発見ツール  日銀の価格発見機能が不全になる可能性がある中、自己株式取得が新…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る