【高配当銘柄】アールシーコアの今3月期配当は6期連続増配の年45円、高進捗率で利益上振れの可能性

配当特集

 アールシーコア<7837>(JQS)は、自然材を用いた個性的な住宅を提案するマーケット創造型企業である。集客から営業、商品まで一貫して顧客の感性を重視する「感性マーケッテイング」を原点としている。東京・代官山の常設展示場で同社の経営への思いを実感できる。業績は良く、今3月期で6期連続増配の見通し。配当取りの中期投資で注目できる。

<Q>アールシーコアは3月期決算で増配のようだが、株主優待と併せて内容を教えて欲しい。

<A>まず、前期(2015年3月期)の配当は中間期20円に対し期末22円の合計年42円配当であった。これに対し2016年3月期は中間配当22円を実施し期末では23円に増配、合計年間配当45円の予定。前期比較では3円の増配。これで、2011年3月期に5円増配の年15円配当として以降、今期で6期連続の増配。

株主優待では、3月と9月末の株主に対し優待制度がある。

・500株以上=『BESSの家』新築工事契約の株主に対し表示価格の1%割引、メンテナンス商品の20%割引。
・200株以上=タイムシェア別荘『フェザント山中湖』オーナー制度・メンバー制度購入に対し初期費用5%割引。
・100株以上=『フェザント山中湖』を利用の際の利用料金割引。
(※詳しくは同社のホームページを)

<Q>利回りはどの程度となるだろうか。

<A>足元の株価は1090円前後だから利回りは年間なら約4.1%と高利回りで、たとえば10年物日本国債利回り0.22%に比べたいへん魅力的である。また、これから3月末まで3カ月弱で期末配当23円に対する所有期間利回りとしても2.1%と大変魅力。配当に株主優待を併用した場合の総合利回りは相当高いものとなる。

<Q>事業の特徴は。

<A>同社の主たる事業であるBESS事業は、「住む」より「楽しむ」をブランドスローガンに掲げ、暮らしを楽しむ道具として自然材を用いた個性的なデザインの住宅を提供している。ログハウスを主軸としつつ、木をふんだんに使用した在来工法の住宅も提供している。ログハウスというと世間一般では別荘としての印象が強いようだが、最近はスローライフを重視する感性豊かなファミリー層が増え、日々の住居用としてのニーズが高まっている。

<Q>業績見通しについては。

<A>2016年3月期は売上8.9%増の130億円、営業利益4.0%減の6億5000万円、純利益10.0%減の3億8000万円、1株利益85.7円の見通し。しかし、中間期において営業利益の進捗率が66.3%と高いことから予想数字は上振れる可能性がある。なお、住宅提供事業という言葉に対し売上規模が小さいのではとの疑問があろうかと思われるが、これは同社がフランチャイズ制度を構築しているため、直販部門の売上は請負金額総額となるものの、販社部門の売上は主に住宅キット売上とブランドロイヤリティとなるため。次期についても増収増益が予想されるが、特に、10%への消費増税を控えた駆け込み需要も期待できそうだ。

<Q>株価の歩みと、今、購入して値下がりの心配はないだろうか。

<A>株価は2014年10月の838円をボトムに着実な上昇相場となっている。昨年8月の中国ショック安でもほとんど影響を受けず、昨年12月25日には1167円まで買われた。足元では、年初から全般大幅下げに見舞われ、さすがに調整されたが、それでも1010円を底に出直りの展開を強めている。

 利回りの良いこと、PERが12.7倍前後、さらに1株純資産992円に照らし合わせても下値不安はなさそうだ。むしろ、次期の1株利益続伸期待から中期では昨年来高値1167円(15年12月25日)を更新し2000円を目指す展開が予想されそう。配当取り狙いで中期投資がよいと思われる。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■更新前のスーパーコンピュータの約4倍の計算能力  富士通<6702>(東証プライム)は2月21日…
  2. ■両社の資源を有効活用しSDGsに貢献  伊藤忠商事<8001>(東証プライム)グループのファミリ…
  3. ■純正ミラーと一体化し、左後方の視界を広げる  カーメイト<7297>(東証スタンダード)は、純正…
2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■投資と貯蓄の狭間で・・・  岸田内閣の「資産所得倍増プラン」は、「貯蓄から投資へ」の流れを目指し…
  2. ■「ノルム(社会規範)」解凍の序章か?植田新総裁の金融政策正常化  日本銀行の黒田東彦前総裁が、手…
  3. ■「日経半導体株指数」スタート  3月25日から「日経半導体株指数」の集計・公表がスタートする。東…
  4. ■投資家注目の適正株価発見ツール  日銀の価格発見機能が不全になる可能性がある中、自己株式取得が新…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る