日銀の「マイナス金利」受け大手銀行株が軒並み安い

銘柄

■りそなHDは一時14%安に迫り三菱UFJFGは昨年来の安値

 大手銀行株が29日の後場一段安となり、三菱UFJフィナンシャル・グループ(三菱UFJFG)<8306>(東1・売買単位100株)は前引けの627.5円(前日比0.5円高)から13時過ぎにかけて572.0円(同55.0円安)まで下げ、前日比9%安に迫り約1週間ぶりに昨年来の安値を更新した。また、りそなホールディングス(りそなHD)<8308>(東1・売買単位100株)に至っては前引けの572.1円(同3.4円安)から一時497.0円(同78.5円安)まで下げ、14%安に迫る場面があった。日銀が28日から29日に開催した金融政策決定会合で「マイナス金利」の導入を決めたと伝わり、金融機関にとってはマイナス面が大きいとの見方が出ている。

 日銀が決めた「マイナス金利」については、「金融機関が日銀に預ける資金の一部にマイナス金利を適用し、長期金利の一段の低下を促す」(日経速報ニュース)などと伝えられた。教科書的に見れば、銀行にとっては、日銀に資金を預けていても利息がつかなくなるか、保管料のようなものを徴収されることになる上、通常の資金運用でも運用利回り低下や、貸し出し金利の低下に見舞われることになる。

 29日午後の債券市場では、長期金利の指標となる10年国債の利回りが一段と低下し、戦後の債券市場で史上初めて0.1%を割り込み0.090%まで低下したと伝えられた。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る