【銘柄フラッシュ】「マイナス金利」で東急不動産など急伸し銀行株は軒並み安い

銘柄

 29日は、後場寄り前後に日銀が日本の金融政策史上初の「マイナス金利」を導入と伝わり、東急不動産<3289>(東1)は不動産株の中でも借入金の割合が大とされて大引けは14.7%高、住友不動産<8830>(東1)は11.9%高など、不動産株が軒並み急伸し、オープンハウス<3288>(東1)も10.8%高など住宅関連株も軒並み急伸した。

 ただ、急伸した銘柄の大半は、後場寄り後に急騰したあと上げ幅をほとんど吐き出すような急落となり、その後に再び上げる波乱の展開となった。日経平均も上下に800円以上動き、後場寄り後に597円高のあと13時30分にかけては274円安となり、大引けは476円高。個人投資家の注文が殺到したようで、一部ネット証券の売買画面では個別銘柄の分足チャートに欠落がみられるなど、表示が不安定になる場面もあった。

 「マイナス金利」の副作用が懸念されて大手銀行株が全面安となり、三菱UFJフィナンシャル・グループ(三菱UFJFG)<8306>(東1)は一時8.8%安となり昨年来の安値を更新し、大引けは2.8%安。ゆうちょ銀行<7182>(東1)は一時10.0%安まで下げ、大引けは6.7%安。

 一方、ボルテージ<3639>(東1)は28日に発表した四半期決算の大幅増益などが好感されてこのところのゲーム株人気にも乗り9.5%高。同じくドリコム<3793>(東マ)は朝方からストップ高の16.5%高を継続。エクストリーム<6033>(東マ)は人気ゲームの中国やアジア諸国への展開の発表などでストップ高の20.6%高。

 理経<8226>(東2)は「ドローン」関連株人気が再燃の兆しとされて33.1%ストップ高。ぷらっとホーム<6836>(東2)は「IoT」最新製品を省エネ・新エネ総合展示会に出展とされて大幅続伸の22.1%高。

 AppBank<6177>(東マ)は過日の横領事件に対応する調査報告の発表などが好感されてストップ高の21.4%高。AMBITION(アンビション)<3300>(東マ)は居住用不動産関連事業が「民泊」関連とされ、東京・大田区が全国で「民泊」事業者の受付を開始と伝えられて連想が働いたようで急伸20.5%高。インベスターズクラウド<1435>(東マ)は賃貸経営関連サイトで連想が働いたようでストップ高の19.3%高。

 プロパスト<3236>(JQS)は「マイナス金利」の恩恵などが連想されてストップ高の33.6%高。ネクストジェン<3842>(JQG)は総務相による通信速度100倍を目指す検討などが材料とされてストップ高の26.6%高。同様に構造計画研究所<4748>(JQS)は13.6%高となった。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■更新前のスーパーコンピュータの約4倍の計算能力  富士通<6702>(東証プライム)は2月21日…
  2. ■両社の資源を有効活用しSDGsに貢献  伊藤忠商事<8001>(東証プライム)グループのファミリ…
  3. ■純正ミラーと一体化し、左後方の視界を広げる  カーメイト<7297>(東証スタンダード)は、純正…
2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■投資と貯蓄の狭間で・・・  岸田内閣の「資産所得倍増プラン」は、「貯蓄から投資へ」の流れを目指し…
  2. ■「ノルム(社会規範)」解凍の序章か?植田新総裁の金融政策正常化  日本銀行の黒田東彦前総裁が、手…
  3. ■「日経半導体株指数」スタート  3月25日から「日経半導体株指数」の集計・公表がスタートする。東…
  4. ■投資家注目の適正株価発見ツール  日銀の価格発見機能が不全になる可能性がある中、自己株式取得が新…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る