日本エム・ディ・エムの第3四半期は人工関節製品、脊椎固定器具製品の売上が伸び2ケタの増収増益

■自社製品売上比率は85.1%と上昇したが、急激な円安等の影響で、原価率は29.0%と0.8ポイント上昇

 日本エム・ディ・エム<7600>(東1)の第3四半期は、償還価格の引下げという厳しい環境であるが、人工関節製品の売上が堅調に推移したこと、また脊椎固定器具製品の売上も大幅に伸張したことから2ケタの増収増益となった。

 16年3月期第3四半期連結業績は、売上高94億72百万円(前年同期比11.7%増)、営業利益12億16百万円(同18.1%増)、経常利益10億83百万円(同23.1%増)、純利益6億49百万円(同27.5%増)であった。

 自社製品売上高比率は85.1%(同79.5%)に上昇したものの、急激な円安進行及び償還価格の引下げの影響により売上原価率は29.0%(同28.2%)と0.8ポイント上昇。

 人工関節分野は、ODEV社製人工股関節製品「オベーションヒップシステム」の売上が引き続き堅調に推移したことにより、日本国内及び米国の売上高合計は前年同四半期比13.1%増(日本国内4.8%増、米国22.2%増)の59億36百万円と大幅に伸張した。

 骨接合材料分野は、「MDMプリマヒップスクリューシステム」の売上が堅調に推移したことなどから、日本国内の売上高は前年同四半期比0.7%増の20億85百万円。

 脊椎固定器具分野は、ODEV社製脊椎固定器具「Pagodaスパイナルシステム」及び前連結会計年度から販売を開始した「IBISスパイナルシステム」の売上が順調に推移したことなどから、日本国内及び米国の売上高合計は前年同四半期比48.4%増(日本国内61.3%増、米国2.2%減)の11億16百万円と大幅に伸張した。国内においては、第2四半期までは、現場の需要に製品が間に合わずビジネスチャンスを逃したが、現在では、生産体制は整ったといえる。日本での市場規模は400億円弱であることから、今後の売上拡大が期待できる。

 日本国内の業績は、売上高は62億71百万円(同7.6%増)、営業利益6億94百万円(同50.0%増)と大幅増益。

 米国の業績は、売上高60億76百万円(同38.0%増)、営業利益5億63百万円(同21.8%増)と好調に売上を伸ばしている。

 第3四半期の業績が順調に推移していることから、通期業績予想は当初予想を据え置いている。配当は、1円増配の年間6円を予想している。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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