JSPの第3四半期は、押出・ビーズの両事業共に大幅増益で、全体では減収ながらも大幅増益

■第3四半期が好調で、同日、3月末の配当予想を15円から25円に上方修正

 JSP<7942>(東1)の第3四半期は、押出事業、ビーズ事業共に大幅増益であったことから、減収ながらも大幅増益となった。第3四半期が好調であったこともあり、同日、3月末の配当予想を15円から25円に上方修正した。

 16年3月期第3四半期連結業績は、売上高875億45百万円(前年同期比0.8%減)、営業利益74億28百万円(同68.7%増)、経常利益72億50百万円(同52.6%増)、純利益52億09百万円(同48.6%増)であった。

 売上については、原料価格の値下がりによる製品価格改定等により微減となった。

 大幅増益になった要因は、原料価格と販売価格の差であるスプレッドが概ね適正に回復したことと、償却方法の変更による原価償却費の減少等が挙げられる。

 押出事業の業績は、売上高291億54百万円(同4.9%減)、営業利益22億80百万円(同86.7%増)と減収ながら大幅増益。

 ビーズ事業は、自動車の新規部品の採用拡大や家電包材緩衝材の需要拡大もあり、売上高540億45百万円(同2.7%増)、営業利益58億12百万円(同61.4%増)と増収大幅増益となった。

 その他は、売上高43億45百万円(同12.4%減)、営業利益15百万円(同30.2%減)であった。減収の要因の一つとしては、中国での液晶テレビ向けの梱包材の採用が中止されたことが挙げられる。

 第3四半期が大幅増益となっているが、通期業績予想は、当初予想を据え置いている。しかし、進捗率は、売上高75.8%、営業利益92.9%、経常利益90.6%、純利益100.2%と利益面で高い進捗率となっていることから、上振れが期待できる。

 なお、同日、期末配当を当初予想の15円から25円に上方修正した。年間配当は第2四半期の15円と合わせると40円(前期30円)となる。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■北海道大樹町で飛行、安全性と着地精度を実証  ホンダ<7267>(東証プライム)の研究開発部門で…
  2. ■自社で自動運転システムを持たない企業にも施工自動化を提供  日立建機<6305>(東証プライム)…
  3. ■年間約36万人が犠牲に、二輪事故対策が急務  豊田合成<7282>(東証プライム)は6月11日、…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■5月訪日客数が過去最高、6月も好調持続の見込みで市場活況  足元のインバウンド需要は、好調に推移…
  2. ■インバウンド関連株は「トランプ関税」のリーチ圏外で小型割安株特性を発揮  「たかが1%、されど1…
  3. ■内需株に広がる「トランプ・ディール」回避の波  東京電力ホールディングス<9501>(東証プライ…
  4. ■日米関税交渉、7月9日に運命の日「90日猶予」迫る潮目  「三日、三月、三年」とは、潮目、変わり…
  5. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  6. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る