【編集長の視点】一蔵は初決算の3Q高利益進捗率業績を評価して下げ過ぎ直近IPO株買いが再燃し急反発

編集長の視点

 一蔵<6186>(東2)は、寄り付きから買い気配から111円高の1015円と買い進まれて急反発し、今年1月21日につけた上場来安値854円からの底上げを鮮明化している。前週末1月29日大引け後に今3月期第3四半期(3Q)業績を発表、昨年12月25日の新規株式公開(IPO)の初決算が、3月通期予想業績をすでに上回る高利益進捗率となったことを評価して下げ過ぎ直近IPO株買いが再燃している。また今3月期配当を35円と予想しており、配当利回りが3.44%と市場平均を上回ることを手掛かりに配当権利を取る買い物も続いている。

■大幅増益業績を「きものの日」導入検討などの振興策がさらにサポート

 3Q業績は、四半期決算が初作成となるため前年同期との比較はないが、売り上げ105億8600万円、経常利益10億4400万円、純利益6億4800万円で着地し、IPO時予想の3月通期業績に対する進捗率は、売り上げが76.8%と目安の75%をクリアし、経常利益はすでに3900万円、純利益は900万円それぞれ上回った。同社株は、和装事業とウエディング事業を展開、和装事業では全国64店舗を拠点に着物の販売とレンタルを行い、ウエディング事業では、3館のゲストハウスタイプの結婚式場で挙式・披露宴サービスを提供しており、和装事業では、積極的な広告宣伝やシルバーウィークに開催した催事効果で振袖の販売・レンタルや成人式の前撮り写真撮影の受注が大きく伸び、ウエディング事業では、プロジェクションマッピングなどの新サービスが奏功し、挙式・披露宴の成約件数が大きく伸張したことなどが要因となった。

 今3月通期業績は、IPO時予想を据え置き売り上げ137億7400万円(前期比5.4%増)、経常利益10億500万円(同33.0%増)、純利益6億3900万円(同25.6%増)と続伸を予想、配当も35円と見込んでいる。ただ、和装事業は、呉服小売市場が1981年の1兆8000億円をピークに縮小が続いているものの、経済産業省が振興策として「きものの日」の導入を検討し、年間2000万人に迫った訪日外国人観光客も、日本の「歴史・伝統文化体験」に興味を示すとともにお土産として着物を購入するケースも増えるなど再拡大の目が出てきているなど業界環境が好転するなか、3Q高利益進捗率業績から期末にかけ業績上ぶれ期待も高まりそうだ。

■「小さく産んで大きく育てる」IPO株の投資セオリー通りに低PER修正

 株価は、公開価格1210円でIPOされ1236円で初値をつけ上場来高値1259円と上ぶれたものの、東証2部株はIPO株として人気薄で同社の業態もオールドエコノミーに属するとしてその後は下値を探る展開が続き、年明け後は世界同時株安の乱気流のなか上場来安値854円へ突っ込んだ。PERは6倍台、配当利回りは3.44%と超割安であり、「小さく産んで大きく育てる」とするIPO株の投資セオリー通りに下値を拾って公開価格抜け、初値奪回、さらに大きな株価成長を期待して妙味十分となりそうだ。(本紙編集長・浅妻昭治)

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