【木村隆の相場展望】裁定買い残の動向が新年相場のポイント、物色は中小型株優位に

木村隆のお宝銘柄

(1月5日~9日)

 2015年の相場は、1月2日のシカゴCMEの日経平均先物相場の1万7385円をめどにスタートすることになった。しかし、チャート的には波乱の余地を抱えてのスタートとなる。

 裁定買い残が激しく上下、相場の波乱要因となっている。12月19日現在では前週比1億1200万株減少して18億8400万株となった裁定買い残は、26日現在で、再び2億2093万株減の19億4500万株となった。

 裁定買い残は過去の位置に照らすと、ボトムゾーンに入っている。買い残が増勢に転じてもおかしくない。ここが昨年の新年に入って長らく低迷した相場との違いだ。昨年は裁定買い残が積み上がった状態で新年を迎え、以後裁定解消売りに頭を抑えられた。

 今年は裁定買い残が低水準で、裁定解消売りの懸念がない。反対に先物高でから、裁定買いが積み上がる可能性が強い。チャート的には日経平均はダブルトップ形成懸念がある。果たしてダブルトップを回避できるか、この新年の第1週の相場が注目されるところ。物色対象は、円の騰勢一服から輸出関連株を避け、中小型株優位の展開となりそう。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■メガバンク株は業績修正や自己株取得が焦点、再編思惑も視野  銀行株やコメ関連株は盆休み明けの注目…
  2. ■日経平均史上最高値更新、夏枯れ懸念を払拭  前週末15日のマーケットは、お盆を象徴するかのように…
  3. 【ダブルセット・フルセット銘柄、夏休み明けも底堅さに期待】 ■上方修正・増配・株式分割の好材料銘柄…
  4. ■上方修正・下方修正問わず買い集まる異例の展開  3連休入りした9日の成田空港では、夏休みを海外で…
  5. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  6. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る