【株式評論家の視点】クラウドワークスは成果報酬型のマッチングサービスを提供、登録ユーザー数22万人

株式評論家の視点

<銘柄の見所>

■NTT、トヨタ自動車、ソニー、ユニ・チャームなど有力企業4万社

クラウドワークス<3900>(東マ)は、目先の売り一巡感が出ており、出直る動きとなっている。

同社は、12月12日にマザーズへ上場。オンラインで仕事の受発注ができるクラウドソーシング「クラウドワークス」を運営している。仕事のマッチングから契約、支払いまですべてオンラインで完結する、成果報酬型のマッチングサービスを提供している。2012年3月からサービスを開始。14年9月末時点で、登録ユーザー数22万人、有力企業4万社(NTTグループ、トヨタ自動車グループ、ソニーグループ、ユニ・チャームなど)が利用する日本最大級のクラウドソーシングサイトに成長している。

同社はプラットフォームサービスにおいては様々な新施策を実行することで、継続的にユーザーの満足度を高め、会員数の増加、及びクライアント(発注者)あたりの発注額の増加を、エンタープライズサービスにおいては社内体制の強化及び主に大手企業のクライアントへの多方面からのアプローチを実施することにより、収益性と継続率の向上を図る一方で、著しく発展するクラウドソーシング市場において、シェアを獲得していくことが今後の戦略において重要であると考え、広告宣伝費及び人件費等に積極的に投資を行っている。

2015年9月期業績予想は、売上高10億0200万円(前期比2.5倍)、営業損益3億6700万円の赤字(同600万円の赤字)、経常損益3億6600万円の赤字(同500万円の赤字)、最終損益3億6700万円の赤字(同800万円の赤字)を見込んでいる。

昨年12月12日に1316円の初値を付けた。同17日に高値2040円と上昇。その後、同25日に1106円と調整。1200円前後で下値を固め出直る動きとなっている。国内クラウドソーシング市場は、2018年に1820億円に拡大すると予測されており、同社にビジネスチャンスは広がる見通し。同社は年間総契約額100億円に向けて「エンタープライズ」(大企業クライアントの開拓・深耕)、「メイカーズワークス」(製造業向けサービス、新市場拡大への布石)、産官一体となったクラウドソーシング普及とユーザー拡大の3つの成長戦略を推し進めているが、積極投資が一巡する16年9月期は大幅増収、黒字転換が見込まれる。ここからの押し目は中長期で注目されよう。(信濃川)

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