インテージHDの今期第3四半期の営業・経常利益共に一ケタ増益であるが、前期の大幅増益を上回ったことから、好調といえる

■配当は2円50銭増配の32円50銭を予定

 インテージHD<4326>(東1)の今期第3四半期の営業利益、経常利益共に一ケタ増益であるが、前期の大幅増益を上回ったことから、好調に推移したといえる。

 今期16年3月期第3四半期連結業績は、売上高317億54百万円(同5.4%増)、営業利益26億64百万円(同3.7%増)、経常利益27億11百万円(同7.1%増)、純利益16億28百万円(同43.9%減)であった。最終利益については、前期にCROのモニタリング業務の事業譲渡による特別利益を計上したことから、その影響により大幅減益となった。

 今期より、事業分野を顧客業界と提供サービスをベースとした「マーケティング支援(消費財・サービス)」、「マーケティング支援(ヘルスケア)」及び「ビジネスインテリジェンス」の3区分に変更している。

 マーケティング支援(消費財・サービス)事業は、対話型プロモーション、i-SSP(インテージシングルソースパネル)といったコミュニケーション分野や、カスタムリサーチの既存調査及びインターネット調査が好調に推移した。しかし、重点領域であるコミュニケーション分野で事業拡大に係る費用が引き続き発生したことにより、売上高206億76百万円(同8.5%増)、営業利益11億22百万円(同6.8%減)と増収減益となった。

 マーケティング支援(ヘルスケア)事業では、一部事業譲渡による売上高の減少が影響したものの、アンテリオにおけるカスタムリサーチの既存調査及びインターネット調査が好調に推移したことなどにより、増収となった。また、利益面においても収益性の高い案件の伸びや事業の譲渡によるコスト削減が奏功したことで増益であった。その結果、売上高は73億85百万円(同1.4%増)、営業利益は13億17百万円(同23.8%増)となった。

 ビジネスインテリジェンス事業は、旅行分野においてシステム構築案件を受注するなど堅調に推移したものの、前年同期の大型案件の反動により、売上高36億92百万円(同2.6%減)、営業利益2億24百万円(同25.5%減)と減収減益であった。

 第3四半期が順調に推移したことから、通期業績予想は当初予想を据え置いている。なお、配当は2円50銭増配の32円50銭を予定している。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る