ジェイテックは2日連続ストップ高のあとの調整順調、25日線接近で注目、業績好調

株式市場 銘柄

 ジェイテック<2479>(JQS)は「技術職知財リース事業」を主力として人材サービス事業を展開している。2月1日発表の16年3月期第3四半期累計の連結業績は大幅増益だった。また2日には多言語対応注文支援システム「グルくる」の特許取得を発表した。これを好感して株価は2月上旬に2営業日連続ストップ高と急伸した。16年3月期収益改善基調で改正労働者派遣法もプラス要因となる。25日線に接近となっている230円台は注目できそうだ。

 専門教育による知識を基盤として新たな付加価値を顧客に提供する社員を「テクノロジスト」と呼称し、一般的な「エンジニア」と区別していることが特徴だ。そして「技術商社」を標榜し、当社のテクノロジストが保有する知恵を提供(リース)することで、顧客とともに新たな価値を創造する「技術職知財リース事業」としている。機械、電気・電子、ソフトウェア、建築の4分野が柱。

 2月1日に発表した今期(16年3月期)第3四半期累計(4月~12月)連結業績は、売上高が前年同期比1.0%減の24億67百万円、営業利益が同61.9%増の17百万円、経常利益が同71.0%増の16百万円、そして純利益が同4.7倍の13百万円だった。

 微減収だったが、稼働率が高い水準で推移して大幅増益だった。なお売上総利益率は23.5%で同2.4ポイント上昇、販管費比率は22.8%で同2.1ポイント上昇した。

 セグメント別動向を見ると、技術職知財リース事業は産業用機器関連や電子・電気機器関連などの取引が増加したが、事業全体としては稼働人員の大幅な増加には至らず売上高が同2.0%減の23億59百万円だった。ただし営業利益(連結調整前)は同10.0%増の2億56百万円だった。

 一般派遣およびエンジニアリング派遣事業は、ベンチャービジネスサポートの設立および事業譲受などで新規取引が増加し、売上高が同30.1%増の1億08百万円だった。営業利益は販管費の増加などで6百万円の赤字(前年同期は11百万円の黒字)だった。

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想は前回予想(5月8日公表)を据え置いて、事業譲り受けたベンチャービジネスサポートの影響を織り込まず、売上高が前期比8.2%増の36億21百万円、営業利益が同68.0%増の1億33百万円、経常利益が同69.8%増の1億32百万円、純利益が同89.7%増の1億10百万円としている。

 配当予想(5月8日公表)は前期と同額の年間1円(期末一括)で、予想配当性向は7.8%となる。なお現時点では1株当たり1円の予定だが、株主優待も含めて今期の業績を勘案して決定するとしている。

 中期経営計画では基本戦略として、さらなる成長発展に向けた収益基盤の強化、財務基盤の一層の強化と安定した株主還元、経営理念に基づく新たな挑戦を掲げ、経営目標値は18年3月期の売上高42億23百万円、営業利益1億90百万円、経常利益1億90百万円、純利益1億52百万円としている。

 2月16日の終値237円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS12円87銭で算出)は18倍近辺。昨年ら高値は523円(15年3月)、同安値は177円(15年8月)である。

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