【株式評論家の視点】タケエイは環境関連で材料内包、仏系と提携

株式評論家の視点

<銘柄の見所>

タケエイ<2151>(東1)は、再生可能エネルギー分野での仏ヴァリオグループの日本法人との資本業務提携に対する期待感があり注目したい。

同社は、建設業を主とした顧客より排出される廃棄物を極限まで再資源化する環境ソリューション事業を行っている。足元の業績は、2015年3月期第2四半期売上高が118億8600万円(前年同期6.2%減)、営業利益が7億8500万円(同51.2%減)、経常利益が7億1100万円(同52.5%減)、純利益が27億3200万円(同3.4倍)に着地。平成23年5月から同26年3月にかけて取り組んでいた東日本大震災災害廃棄物処理再資源化事業が前年度をもってすべて終了したが、昨年6月20日付で子会社化した富士車輌(株)について「負ののれん発生益」24億円計上が寄与。グループ連携を強化し、四半期純利益は想定範囲の利益を確保した。

通期業績予想は、売上高が285億円(前期比14.5%増)、営業利益が26億円(同19.7%減)、経常利益が24億5000万円(同20.2%減)、純利益が36億1000万円(同2.3倍)を見込む。配当10円を予定している。上期の実績にやや力強さが欠けていたものの、季節性として建設廃棄物発生量が下期偏重にあることから前回予想(昨年7月28日の業績予想の修正)を据え置いている。

株価は、昨年8月20日高値1294円から同12月17日安値899円まで調整。その後、モミ合っている。フランス・パリに本社を構える世界的環境企業ヴェオリア・エンバイロメントグループ(ヴェオリアグループ)の日本法人ヴェオリア・ウォーター・ジャパン株式会社(ヴェオリア社)と資本業務提携を締結。ヴェオリア社を割当先として1株962円で47万8000株新株式を発行する。発行期日は1月13日。調達金額は約4億6000万円。ヴェオリア社との新規事業(再生可能エネルギー事業等)に充当する予定で今後の展開に期待がかかる。ここからの押し目は中長期的な視点で注目されよう。(信濃川)

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