【編集長の視点】セキドはLEADERS直営1号店新規出店と北海道新幹線開業がドッキングして反発

編集長の視点

 セキド<9878>(東2)は、2円高の89円と3営業日ぶりに反発して始まり、今年2月12日につけた昨年来安値77円から底上げしている。昨1日に同社が正規代理店となっているドクターコスメブランド「LEADERS(リーダース)」の直営1号店を北海道札幌市に新規開店しており、3月26日に開業する北海道新幹線と相乗してインバウンド(外国人観光客)需要を取り込むなどと期待され極低位値ごろ株買いが再燃している。昨年6月にインバウンド関連人気でストップ高して昨年来高値285円まで9割高した同社株の急伸実績や、今3月期業績の黒字転換が予想されていることも、フォローの材料となっている。

■年間1億枚販売の「LAEDERSマスクパック」にインバウンド需要の拡大が有力

 「LEADERS」は、韓国ソウル大学を卒業した皮膚科専門医が立ち上げた低刺激性処方の化粧品で、「LAEDERSマスクパック」は、世界で年間1億枚を販売する実績を誇り、セキドは、正規代理店として昨年10月から新規製品として取り扱いを開始した。この直営1号店は、今年3月1日北海道札幌市に「LAEDERS札幌ノルベサ店」として新規出店した。北海道は、今年3月26日に北海道新幹線が、新青森~新函館北斗間で開業し、2月26日に発売された1番電車の切符が瞬間蒸発するなど完売されており、昨年3月開業の北陸新幹線と同様の国内観光客や訪日外国人観光客への誘致効果が期待されており、同社の直営1号店も、インバウンド需要の取り込みなどで同社業績への寄与が見込まれる。株価的にも、昨年6月に業務提携しているラオックス<8202>(東2)と連動してインバウンド関連株人気でストップ高を交えて昨年来高値285円まで買い進まれており、再現思惑につながっている。

 その同社の今3月期業績は、決算期が2月期から3月期に変更されて13カ月決算となるため前期との比較はないが、売り上げ124億円(前2月期実績101億6800万円)、営業利益1億6000万円(同6億8600万円の赤字)、経常利益9000万円(同7億5800万円の赤字)、純利益6000万円(同8億5500万円の赤字)と黒字転換が予想されている。インバウンド向け免税店への商品供給や同社既存店全店舗での免税販売をスタートさせ、既存店のマーチャンダイジングでは、中・低価格帯商材を開発・投入し、美容分野では「LAEDARS」ブランドの取り扱いを開始、さらに店舗政策では不採算店1店を閉鎖し3店舗を減面改装、販管費のローコスト化に注力していることなどが要因となる。今期に入って発表した四半期業績は赤字となったが、赤字幅はいずれも前年同期より縮小した。

■25日線クリアで底上げに弾みをつけまず1株純資産175円奪回を目指す

 株価は、昨年6月の昨年来高値285円からほぼ往って来いの調整となり、年明け後は、1月、2月と繰り返された世界同時株安の直撃で2段下げ、昨年来安値77円をつけ底上げを窺い、25日移動平均線目前の水準までリバウンドしている。PBRは0.5倍となお下げ過ぎを示唆しており、株価2ケタの極低位値ごろも株価材料に一段の底上げに弾みをつけ、まず1株純資産175円奪回を目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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