【編集長の視点】ホットランドは「和食」関連の独自業態と大幅増益業績を見直して直近IPO株人気を高め続伸

編集長の視点

ホットランド<3196>(東マ)は、9円安と小反落して始まったあと4円高の2566円と切り返し小幅ながら続伸している。同社株は、今年9月30日に公開価格211円で新規株式公開(IPO)され上場来安値2071円から同高値3015円まで46%高、この半値押し水準でから同社の今12月期経常利益が、前期比62.2%増と連続大幅増益と予想されていることを見直し直近IPO株買いが再燃している。独自開発・製造した特許保有の自社製専用機になどにより構築し、海外展開も積極化している「和のファーストフードチェーン」が、ユネスコの無形文化遺産に登録された「和食」関連に位置することも支援材料視されよう。

■特許取得の専用機械を自社製造し独自の「和」の味で差別化

同社は、1997年に1号店をオープンしたたこ焼き店「築地銀だこ」を主力業態店に薄皮たい焼店「銀のあん」、焼き鳥店「やきとりのほっと屋」、てんぷら店「日本橋からり」などと多業態化し、全国に530店舗をチェーン展開している。「築地銀だこ」、「銀のあん」では、特許を独自開発した専用たい焼き機や特許を取得した両面加熱型たい焼き機を専用機械工場で製造して同社独自の味を創り出して差別化、高い参入障壁を構築するととともに、国内外のチェーン加盟店への機械販売・メンテナンスにより売り上げを拡大させている。

しかも、世界でも有数のたこを使用する外食産業として世界中で原料を調達し、加工、流通させるなど自社完結の調達網を確立し、安定的な量の確保と価格の安定性をキープしており、同社の石巻水産研究所では、世界初となる真だこの完全養殖を目指した研究も進めている。

また「和食」が、世界無形文化遺産に登録されたことから過去最高ペースで伸びている訪日外国人観光客にたこ焼人気も高まっており、「和のファーストフードチェーン」として海外進出も積極化、今年5月の韓国など直営・フランチャイズ展開により25店舗を出店している。

業績も好調で、今12月期業績は、売り上げ270億9100万円(前期比31.6%増)、経常利益17億5000万円(同69.2%増)、純利益9億1000万円(同6.79倍)と予想、経常利益は、前期の77.3%増益に続く大幅増益となる。

■IPO株投資セオリーの「小さく産んで大きく育てる」で全値戻しに拍車

株価は、初値を公開価格を下回る2074円でつけたが即切り返して上場来高値3015円まで買い進まれ、その後の調整最安値2238円からは調整幅の半値戻し水準までリバウンドした。IPO株投資のセオリー「小さく産んで大きく育てる」通りに相場展開となっており、相場格言の「半値戻しは全値戻し」で上場来高値奪回に弾みをつけよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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