【業績でみる株価】セキドの16年3月期は赤字だが株価織込み済み、今期黒字転換、低PBRを注目して100円台早そう

業績でみる株価

 セキド<9878>(東2・1000株)は、6日、2016年3月期決算を発表、営業赤字だったが、事前に下方修正を公表していたことから株価は2円高の89円と堅調。これから今期の黒字転換見通しを見直す展開といえる。

 決算期を従来の2月期から3月期に変更、16年3月期は売上105億9900万円(前期は2月期で101億6800万円)、営業赤字2億9000万円(同赤字6億8600万円)だった。上半期に好調だったインバウンド需要が、「春節から花見シーズンにかけて見込んだ売上を下回った」(会社側)、国内の消費景気にも勢いがなく最大の需要期である12月、1月が伸びなかったことが響いた。

 関東、東海、中京、東北、関西地区を基盤に23店舗の直営店を運営、貴金属、バッグ、時計などを販売。また、インターネット通販サイトで全国の顧客にブランドファッション商品の販売を行い、外商部門においては主に首都圏の法人(免税店など)向け物販を行っている。

 最近では中国、韓国でヒット商品となっている美容分野の、『マスク・シート』の輸入総代理店となり同社のすべての販売チャンネルを使い売上を伸ばしている。また、リユース分野にも今期から積極的に注力、早い時期に現在の新品売上と同規模の年間100億円ていどを目指す。

 17年3月期は売上97億4000万円と固めの見通しだが、採算重視で今期営業利益は1億円と黒字転換を目指す。

 株価は年初来高値が127円(1月4日)、同安値が77円(2月12日)で6日の株価89円は底打ちから徐々に下値を切り上げている。今期の復配は難しそうだが、黒字転換と1株純資産164.9円でみれば注目できる水準だろう。100円台は早そうだ。

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