【狙い場・買い場】ユシロ化学に割安・出遅れ感、前期大幅増益、今期も小幅だが増益、低PERと低PBR

狙い場・買い場

 ユシロ化学<5013>(東1・100株)は、ミニゴールデンクロスを示現。小幅ながら今期営業増益見通しで、割安感があることから注目したい。

 同社は、昭和19年の創業以来、自動車、鉄鋼、ビルメンテナンス等の産業界に対して国内トップシェアを誇る金属加工油剤メーカーとして、新事業分野、技術分野開発への注力を重ねながら、信頼された高付加価値製品を社会に提供している。

 5月12日に大引け後に発表した前2016年3月期業績実績は、売上高が306億8000万円(前の期比5.6%増)、営業利益が21億6900万円(同38.2%増)、経常利益が29億4700万円(同16.9%増)、純利益が19億9300万円(同17.0%増)に着地。

 今17年3期業績予想は、売上高が307億円(前期比0.1%増)、営業利益が22億円(同1.4%増)、経常利益が29億円(同1.6%減)、純利益が18億円(同9.7%減)を見込んでいる。年間配当予想は40円(第2四半期末15円、期末25円)継続を予定している。

 前期業績は、主要顧客である日系自動車メーカー及び部品メーカーでのシェア拡大と子会社化した日本シー・ビー・ケミカル株式会社の業績が寄与し、上ブレ着地しており、今期予想はやや控えめとの印象がある。

 株価は、1月4日の年初来高値1450円から2月12日に年初来安値1120円と調整。3月22日高値1377円と買い直された後、1200円どころを下値にモミ合っているが、ミニゴールデンクロスを示現し、出直りつつある。2016年6月22日(水)~24日(金)に東京ビックサイトにて開催される、日本ものづくりワールド2016第7回医療機器開発・製造展において、新規分野で開発中の「自己修復性ポリマーゲル」を出展する。これを機に同社に対する関心が高まると期待される。30万株(2.2%相当)・3億7500万円を上限に5月13日から10月31日まで自社株買いを実施する予定で、需給面で下支えすると予想する。今期予想PER9倍台、PBR0.66倍と割安感があるほか、配当利回り3.1%と利回り妙味もソコソコあり、見直し余地は拡がる。ここからの押し目に注目したい。(N)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る