【中期経営計画でみる株価】アルコニックスが大変身、商社機能に製造業強化で収益急向上、株価も割安返上へ

中期経営計画と株価

 アルコニックス<3036>(東1・100株)は、非鉄金属の商社から製造業を融合した、『非鉄金属の総合企業』へイメージチェンジする。株価は好業績・指標割安だが、大手商社株の不振に引っ張られて割安に放置されている。今後、製造分野強化のイメチェンで見直されてくるものとみられる。

 去る、5月13日に、『商社機能と製造業を融合した非鉄金属の総合企業』を目指し、2019年3月期を最終年とする中期経営計画を策定した。内容をひとことで言うなら、製造業へのM&Aと投資によって製造業分野の収益比率を高めるということだ。得意とするアルミ・銅などの非鉄金属、レアメタルを専門に扱う商社機能をいっそう強化し、これにM&Aでメーカー機能を加え収益構造を強化する。

 今後、3年間でM&A中心に200億円の投資を行い、2019年3月期の『経常利益65億円、純益46億円、ROE13~15%』を計画している。

 この数字は、17年3月期予想の経常利益44億円、純益31億円に比べ経常利益で47.7%増益、純益で48.3%増益となる。19年3月期の予想EPSは公表されていないが、今3月期予想の240.7円に対し300円台以上となることが予想される。配当は16年3月期に4円増配して年44円としたが、19年には恐らく年48~50円が見込めそうだ。

 株価は昨年6月に高値2198円、その後の安値が今年2月の1050円、高値と安値の中間値は1624円で足元では1550円前後にある。とくに、今期予想の配当とEPSに対し利回りが2.8%、PERは6.4倍と割安顕著だ。

 今後、メーカーとしての評価と19年3月期の好見通しが加わることで株価は大きく居所を変えてくる可能性がある。とくに、足元では原油相場が50ドル台に乗せてきたことも刺激となるだろう。中間値近辺は中期で好仕込み場だろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国内初、HVO51%混合燃料が建設現場で稼働  大成建設<1801>(東証プライム)とユーグレナ…
  2. ■従来の制作プロセスを刷新しAI時代の人材育成を推進  武蔵精密工業<7220>(東証プライム)は…
  3. ■高速道路で手放し運転が可能に、新開発「Honda SENSING 360+」がACCORDの運転支…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■5月訪日客数が過去最高、6月も好調持続の見込みで市場活況  足元のインバウンド需要は、好調に推移…
  2. ■インバウンド関連株は「トランプ関税」のリーチ圏外で小型割安株特性を発揮  「たかが1%、されど1…
  3. ■内需株に広がる「トランプ・ディール」回避の波  東京電力ホールディングス<9501>(東証プライ…
  4. ■日米関税交渉、7月9日に運命の日「90日猶予」迫る潮目  「三日、三月、三年」とは、潮目、変わり…
  5. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  6. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る