【株式評論家の視点】PCIホールディングスは足元の業績好調で押し目買い妙味が膨らむ

株式評論家の視点

 PCIホールディングス<3918>(東マ)は、昨年8月4日に東京証券取引所マザーズ市場に上場。IT業界で同じ価値観と方向性を持つPCIソリューションズ株式会社、PCIアイオス株式会社、Inspiration株式会社の3つの事業会社を持つ純粋持株会社として、グループの戦略策定、経営資源の最適配分、事業子会社の経営の監督を通じグループ業績の向上に注力している。

 自動車・重機・建機、情報家電機器に必要不可欠な組込み系ソフトウェア開発を主とする「エンベデッドソリューション」、金融・製造・流通・その他企業向け業務システム開発及び業務効率化等を推進する「ビジネスソリューション」、エンベデッドソリューション・ビジネスソリューションで得た知見・実績を基盤とし、それらの融合による「IoT/IoEソリューション」の販売を展開している。

 今2016年9月期第2四半期業績実績は、売上高が42億6200万円(前年同期比8.2%増)、営業利益が3億7200万円(同18.2%増)、経常利益が3億8200万円(同19.1%増)、純利益が2億6200万円(同42.1%増)に着地。

 通期業績予想は、売上高が84億5000万円(前期比7.6%増)、営業利益が5億8000万円(同6.0%増)、5億8000万円(同6.5%増)、純利益が3億6000万円(同8.8%増)を見込んでいる。配当予想は期末一括40円を予定している。

 株価は、昨年8月19日につけた高値6165円から2月12日安値1675円まで調整を挟んで3月28日高値3745円と上昇。6月24日に分割後安値1802円と売り直された後、モミ合っている。エンベデッドソリューション事業では第1四半期に新規案件として受注した車載系ECUモデルベース開発が好調に推移。ビジネスソリューション事業では大手SIerを通じた金融機関向け案件の受注などで売上が伸長。IoT/IoEソリューション事業では自動車販売店向けソリューションが新規顧客の獲得や既存顧客からの保守、既存システムの機能改修等の新規案件が増加。第2四半期業績は計画を上ブレ着地しており、通期業績予想の上方修正も視野に入る。2000円割れで底値を固めた感があり、8月10日に予定される第3四半期決算の発表を前に押し目買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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