【編集長の視点】ホクリヨウはもみ合いも業績再上方修正で最高業績を伸ばし下値には超割安修正買いが継続

 ホクリヨウ<1384>(東1)は、2円安で寄り付き変わらずを挟み3日ぶりに反落して始まったあと、4円高の844円と引き戻すなど前日終値を挟んでもみ合っている。25日移動平均線水準で売り買いはが交錯しているものだが、下値には今年8月12日に発表した今8月期業績の2回目の上方修正、連続最高業績の更新幅を拡大することを手掛かりに割安修正買いが根強く続いている。8月26日の権利付き最終日を前に連続増配予定の期末配当の権利取りの買い物もフォローしている。

■夏場の鶏卵相場が想定より堅調に推移し飼料価格も前年比7%下ぶれ

 同社の今8月期業績は、今年4月に1回目の上方修正をしたが、今回はその修正値をさらに上方修正した。4月修正値より売り上げを9400万円、営業利益を1億円、経常利益を1億円、純利益を8900万円それぞれ引き上げたもので、売り上げ156億5000万円(前期比0.3%増)、営業利益14億6000万円(同40.9%増)、経常利益15億2600万円(同43.0%増)、純利益9億8000万円(同46.9%増)と増益率を伸ばし前期の過去最高を大幅に連続更新する。鶏卵相場は、夏場に低位で推移することから下期計画を厳しく想定していたが、想定内で着地する見込みが強まり、さらに飼料価格が、トン当たり前年比約7%下ぶれコスト低減につながったことが業績再上方修正要因となった。

 配当は、前期に昨年2月の新規株式公開(IPO)時予想の10円を12円に増配し、今期も、今年4月の1回目の上方修正とともに期初予想の12円を14円(前期実績12円)へ連続増配する。

■前回上方修正時はストップ高、連想を強めてPER6倍台の超割安修正に再発進

 株価は、年初来安値741円から今年2月22日の東証第1部指定替え承認で951円高値まで28%高し、続いて今期業績の1回目の上方修正、今期配当の増配、新事業開始を発表してストップ高、上場来高値1178円まで買い進まれたが、今年6月27日払い込みで新株式発行(発行価格855円)・株式売出しを発表したことが響いて窓を開けて795円安値まで調整、25日移動平均線水準での下値固めを続けてきた。PERは6倍台と超割安顕著であり、前回の上方修正時にストップ高したことも連想しリバウンド幅の拡大が有力となる。(本紙編集長・浅妻昭治)

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