【編集長の視点】ダブルスタンダードは続落も急伸後の窓埋めほぼ最終で連続最高業績を伸ばす業績上方修正と増配の再評価に再発進

 ダブルスタンダード<3925>(東マ)は、50円安の2682円と3日続落して始まっている。同社株は、今年8月12日に今3月期第1四半期(2017年4月~6月期、1Q)決算の開示とともに、早くも今3月期通期業績の上方修正と今期配当の増配を発表してストップ高と急伸、このときに開けた窓を埋める動きを続けている。ただこの窓埋めは目先日柄的にも最終を示唆しており、8月10日に公開した同社のビッグデータ事業で培った技術を活用してB2Cモデル事業の情報統合型検索サービス「Worrino(ウォリーノ)」を再評価し、期末に掛けての業績再上ぶれ期待も高めて再発進する展開も想定される。

■新規案件の受注や新規顧客の獲得が想定を上回り新規サービスも公開

 同社の今3月期業績は、期初予想より売り上げを1億2000万円、営業利益を5000万円、経常利益を5000万円、純利益を3100万円それぞれ引き上げ、売り上げ12億400万円(前期比27.0%増)、営業利益4億円(同56.1%増)、経常利益4億円(同61.0%増)、純利益2億5200万円(同58.6%増)と見込み、前期の過去最高を連続更新する。

 新規案件の受注や新規顧客の獲得が、期初想定を上回り、ビッグデータ関連事業では期初予想より売り上げが3112万円、営業利益が1572万円それぞれ上ぶれ、サービス企画開発事業では、同じく売り上げが8807万円、営業利益が3449万円上回ったことなどが業績上方修正要因となった。新規サービスは、「計画倒れ」リスクを排除するためワーストシナリオを想定して売り上げを見込まず、1億円の営業赤字を見込んでいるが、8月10日公開の「Worrino(ウォリーノ)」の動向次第では、業績再上ぶれの期待も高まってくる。1Q決算開示時に通期業績を早期に上方修正した銘柄は、その後も、再上方修正するケースが多いことも補強材料となっている。配当は、期初に未定としていたが、業績などを勘案して33円(前期実績26円)に増配する。

■上値抵抗ラインの25日線を一気に上抜いて急騰特性の再現期待を高める

 株価は、昨年12月に公開価格2190円で新規株式公開(IPO)され、5010円で初値をつけストップ高し、2日目に上場来高値6180円まで買い進まれ公開価格比2.8倍の大化けを演じた。その後は、全般相場の相次ぐ波乱とともに下値を探る展開が続き、今年2月に上場来安値1877円へ突っ込み、6月の英国の欧州連合離脱ショックでも2101円まで売られた。同安値からは公開価格割れは下げ過ぎとして底上げ、今期業績の上方修正と増配発表でストップ高し、それまで上値抵抗線となっていた25日移動平均線を一気に上抜き、今度は25日線を下値指示線の上値を窺う展開となっている。急騰特性の再現期待を高めて半値戻し、全値戻しと騰勢加速となろう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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