【株式評論家の視点】セラクは農業IoTサービスに見直し機運が高まりリバウンド相場へ

株式評論家の視点

 セラク<6199>(東マ)は、本年7月1日に東京証券取引所マザーズに上場。「Webサービス」「システムサービス」「ネットワークサービス」「ハードウェア開発サービス」という4つの事業の柱をクロスさせ、コンサルティングから技術・教育支援、保守運用まで、企業さまのウェブビジネスをワンストップで幅広く対応できるビジネス支援体制を構築している。また、通常の受託案件だけではなく、プロジェクト単位の業務請負からエンジニア一人の派遣まで、フレキシブルな対応が可能で、全ての業務を豊富に抱える自社エンジニアにて対応するため、スピーディーな提案や短期納期案件への対応、さらに徹底した品質管理によるサービスの提供を行っている。

 同社が主な市場とするITにおけるサービス産業においては、産業界で大型のIT関連投資が続くことや、情報セキュリティ等に対するニーズの高まりを契機に、IT人材の不足が改めて課題となっている。加えて、ビッグデータ、IoT等の新しい技術やサービスの普及により、今後ますますIT利活用の高度化・多様化が進展することが予想され、中長期的にもITに対する需要は引き続き増加する可能性が高いと見込んでいる。

 前2017年8月期第3四半期業績実績は、売上高が46億2200万円、営業利益が4億0400万円、経常利益が4億0400万円、純利益が2億5600万円に着地。

 前17年8月期業績予想は、売上高が65億円(前期比21.7%増)、営業利益が5億2300万円(同69.3%増)、経常利益が5億2000万円(同62.0%増)、純利益が3億1200万円(同47.2%増)を見込んでいる。配当は期末一括9.3円を予定している。

 株価は、上場2日目に公開価格1500円を2.6倍上回る3900円で初値をつけた後、7月7日高値6840円と上昇。8月29日安値2357円と調整を挟んで上昇している。今月8日に静岡県の次世代施設園芸地域展開促進事業にて、農業IoTサービス「みどりクラウド」が採用と発表。これを機に「みどりクラウド」が見直されている。「みどりクラウド」は既に全国250以上の農業生産施設にて導入されているが、これまでビニールハウス内での利用が中心だった「みどりクラウド」が、より厳しい環境である露地栽培や、大規模の農業生産施設での導入などに対応し、活用の場が更に広がる見込み。第3四半期営業利益は通期計画に対する進捗率が77.2%と順調に推移しており、10月13日に予定される本決算の発表に期待は持てる。短期的には、ミニゴールデンクロスを示現し、リバウンド相場入りを示唆しており、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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