【材料でみる株価】アサヒペンは自己株式取得を好感して上値を試す展開へ

■17年3月期通期予想増額余地も評価材料

 アサヒペン<4623>(東2)は9月28日発表の自己株式取得を好感して急動意の展開となり、年初来高値を一気に更新する場面があった。17年3月期通期業績予想の増額余地も評価材料であり、上値を試す展開だろう。

 9月28日発表した自己株式取得は、取得株式総数の上限50万株(自己株式除く発行済株式総数に対する割合1.13%)で、取得価額総額の上限1億円、取得期間16年10月3日~17年1月31日としている。

 17年3月期第1四半期の連結業績は前年同期比0.3%増収、同42.3%営業増益、同31.4%経常増益、同43.2%最終増益だった。家庭用塗料の販売が好調に推移し、円高による原材料費低減効果も寄与して大幅増益だった。

 通期予想は据え置いて、売上高が前期比1.6%増の143億円、営業利益が同3.6%減の6億円、経常利益が同3.0%減の6億40百万円、そして純利益が同0.6%減の4億20百万円としている。ただし通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高27.4%、営業利益46.7%、経常利益44.1%、純利益43.8%と高水準である。通期業績予想に増額余地がありそうだ。

 株価は自己株式取得を好感して急動意の展開となり、9月28日に175円まで急伸して年初来高値を一気に更新する場面があった。その後はやや乱高下の形だが、週足チャートで見ると13週移動平均線、26週移動平均線、52週移動平均線を一気に突破した。そして13週移動平均線が26週移動平均線を上抜くゴールデンクロスも接近している。基調転換して上値を試す展開だろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■金融・医療・公共分野に特化した高精度処理、低コストで安全運用可能  NTT<9432>(東証プラ…
  2. ■ジャイアンツ球場隣接の221邸、シニアの健康・交流を支える新拠点に  フージャースホールディング…
  3. ■IT・スタートアップ中心に若手CEO台頭、経営のスピード化が進展  帝国データバンクは10月14…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  2. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…
  3. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  4. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  5. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  6. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る