【株式評論家の視点】チェンジは公開価格の6倍と上昇、目先は需給重視の展開へ

株式評論家の視点

 チェンジ<3962>(東マ)は、9月27日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社は、「Change People,Change Business,Change Japan」をミッションに掲げ、日本企業の変革を促す「NEW-IT トランスフォーメーション事業」を展開し、モビリティ、IoT ビッグデータ、クラウド、セキュリティなどの新しいIT技術を活かしたサービス、次世代のIT人材を育成する研修を提供している。

 NEW-ITトランスフォーメーション事業として、スマートデバイス向けモバイルアプリケーションの企画・設計・開発・運用、セキュリティ製品の選定・導入・保守、ビッグデータの解析・活用、NEW-IT人材を育成する研修の企画・開発・実施を行っているほか、当該事業の伸長を図り、大手SIer(システムインテグレーター)とNEW-ITの人材・組織の開発を通じて、NEW-ITサービスにおけるパートナー関係の構築を推進している。

 前2016年9月期第3四半期業績実績は、売上高が10億3700万円、営業利益が1億5300万円、経常利益が1億4400万円、純利益が9300万円に着地。

 前16年9月期業績予想は、売上高が15億2000万円(前の期比8.6%増)、営業利益が1億7300万円(同28.5%増)、経常利益が1億7000万円(同23.5%増)、純利益が1億1100万円(同34.0%増)を見込んでいる。調達した資金は優秀な人材の採用に充てる方針で、配当予想は未定としている。

 株価は、上場2日目の9月28日に公開価格1200円を約2.5倍の2999円で初値をつけた後に連騰し10月6日高値7200円と上昇。大株主にベンチャーキャピタルが入っていないことから、需給面で売り圧力が少なく買い優勢の展開となっている。法人のタブレット・スマートフォンなどのスマートデバイスの導入・活用、IoT、ビッグデータなどの新しいIT技術の活用に向けた動きが加速していることを背景に、IT投資が好調に推移しており、今後も高い成長が見込まれる。ただ、株価は公開価格の6倍と上昇しており、目先は需給重視の展開が続くと予想される。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国内初、HVO51%混合燃料が建設現場で稼働  大成建設<1801>(東証プライム)とユーグレナ…
  2. ■従来の制作プロセスを刷新しAI時代の人材育成を推進  武蔵精密工業<7220>(東証プライム)は…
  3. ■高速道路で手放し運転が可能に、新開発「Honda SENSING 360+」がACCORDの運転支…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■5月訪日客数が過去最高、6月も好調持続の見込みで市場活況  足元のインバウンド需要は、好調に推移…
  2. ■インバウンド関連株は「トランプ関税」のリーチ圏外で小型割安株特性を発揮  「たかが1%、されど1…
  3. ■内需株に広がる「トランプ・ディール」回避の波  東京電力ホールディングス<9501>(東証プライ…
  4. ■日米関税交渉、7月9日に運命の日「90日猶予」迫る潮目  「三日、三月、三年」とは、潮目、変わり…
  5. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  6. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る