【株式評論家の視点】G-FACTORYは飲食店アメリカ進出セミナー開催、押し目買い妙味膨らむ

株式評論家の視点

 G-FACTORY<3474>(東マ)は、9月30日に東京証券取引所マザーズに上場した。飲食店をはじめとした店舗型サービス業を展開する企業等が、出退店を行う際に必要となる経営サポート事業を行っているほか、飲食事業としてワンコイン(税込500円)のうな丼を主力商品とした鰻専門店「名代 宇奈とと」の運営を行っている。

 経営サポート事業では、店舗型サービス業の出退店支援事業を営んでおり、具体的には店舗の物件情報を提供する「物件情報サポート」、店舗の内装設備に係るリース事業である「内装設備サポート」、両サポートを合わせた「まるごとサポート」を行っている。フロー型収益体質からストック型収益体質に転換することで継続的な成長を図るため、同社グループが賃貸主となるリースの提案促進など、継続収益の獲得によるストック型の収益構造への転換や、顧客が出店費用を抑制できる居抜き店舗を中心とした店舗物件情報提供の強化による取り組みを継続している。飲食事業では、ワンコインの鰻専門店「名代 宇奈とと」を14店舗を運営。インバウンド需要の取り込みによる売上の増加を図るため、観光エリアに店舗を構える上野店や浅草店を中心に、店内装飾品等の変更や新メニュー開発に取り組むなどしている。

 今2016年12月期第2四半期業績実績は、売上高が12億8800万円、営業利益が2億6800万円、経常利益が2億6100万円、純利益が1億7700万円に着地。

 通期業績予想は、売上高が26億6700万円(前期比27.1%増)、営業利益が4億1300万円(同50.0%増)、経常利益が4億0700万円(同48.2%増)、純利益が2億6300万円(同47.3%増)を見込んでいる。調達した資金は自社リースの設備投資に充当し、ワンストップサービスである「まるごとサポート」への取り組みを拡大する方針で年間配当は見送る予定。

 株価は、9月30日に公開価格3240円を54.3%上回る5000円で初値をつけ、同日高値5020円と上昇、10月3日安値3950円まで短期調整を挟んで同7日高値4760円買い直された後。モミ合っている。上場による知名度向上し、出店希望の引き合いが増えているほか、今月26日には「飲食店アメリカ進出セミナー」の開催を予定しており、今後も市場の関心が向かうと期待される。目先4000円どころが下値として意識された感はあり、直近IPOとして底堅い動きになると予想されるため、押し目買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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