【業績でみる株価】日本コークスは17年3月期大幅増額で一転して営業増益予想、配当予想も発表

 日本コークス<3315>(東1)は10月14日、17年3月期第2四半期累計(4~9月)と通期の利益予想の増額修正を発表した。通期は大幅増額で営業減益予想から一転して営業増益予想となった。未定としていた配当予想も発表した。株価は基調転換して戻り歩調である。増額修正を好感して一段高となりそうだ。

 17年3月期第2四半期累計の連結業績予想は、前回予想(8月5日に売上高を減額、利益を増額修正)に対して、売上高を6億円減額して前年同期比18.4%減の391億円、営業利益を2億円増額して同64.2%減の7億円、経常利益を1億円増額して同87.2%減の2億円、純利益を6億円増額して同56.6%減の6億円とした。コスト削減効果、コークス市況回復による利幅好転、一過性利益や繰延税金資産積み増しなどで減益幅が前回予想に比べて縮小する。

 通期連結業績予想は前回予想(5月13日公表)に対して、売上高を30億円増額して前期比9.7%減の835億円、営業利益を15億円増額して同17.6%増の27億円、経常利益を12億円増額して同36.2%増の16億円、純利益を16億円増額して18億円(前期は16億81百万円の赤字)とした。営業減益予想から一転して営業増益予想となった。上期途中からの原料炭およびコークス市況の急騰に対して、第3四半期(10~12月)以降は原料炭およびコークス製品の割安在庫によって収益が大幅改善する見込みだ。

 未定としていた配当予想については、前期と同額の年間2円(期末一括)を実施すると発表した。

 株価は6月の年初来安値58円から切り返し、基調転換して戻り歩調だ。10月7日には89円まで上伸した。日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインの形となった。また週足チャートで見ると13週移動平均線が26週移動平均線を上抜いて先高感を強めている。増額修正を好感して一段高となりそうだ。

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