【業績でみる株価】大谷工業は17年3月期第2四半期累計と通期の利益予想を増額修正

 大谷工業<5939>(JQ)は10月18日、17年3月期第2四半期累計(4~9月)および通期の利益予想の増額修正を発表した。通期利益予想には再増額余地がありそうだ。株価は増額修正を評価して上値を試す展開だろう。フシ突破すれば上げ足を速める可能性がありそうだ。

 17年3月期第2四半期累計の個別業績予想については、前回予想(5月10日公表)に対して、売上高を据え置いて前年同期比1.0%増の28億50百万円、営業利益を50百万円増額して同13.6%増の2億円、経常利益を50百万円増額して同7.0%増の2億円、純利益を50百万円増額して同9.5%増の1億50百万円とした。減益予想から一転して増益予想となった。

 売上高は、電力通信部門の架線金物が全般的に低調だが、建材部門の大型物件の施工が順調のようだ。利益面は案件ごとの採算管理の徹底や、借入金圧縮など経費削減効果などで計画を上回る見込みだ。

 通期の個別業績予想については、前回予想(5月10日公表)に対して、売上高を据え置いて前期比2.6%増の58億50百万円、営業利益を30百万円増額して同5.7%減の3億30百万円、経常利益を30百万円増額して同8.6%減の3億30百万円、純利益を35百万円増額して同2.1%減の2億35百万円とした。

 なお修正後の通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高48.7%、営業利益60.6%、経常利益60.6%、純利益63.8%である。通期利益予想に再増額余地がありそうだ。

 株価は9月の戻りで3月の年初来高値330円に面合わせしたが、抜け切れずに一旦反落した。しかし週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返しの動きを強めている。サポートラインを確認した形であり、増額修正を評価して上値を試す展開だろう。年初来高値330円を上抜けばフシ突破の形となって上げ足を速める可能性がありそうだ。

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