【業績でみる株価】東邦亜鉛は17年3月期第2四半期累計の利益を大幅増額修正、通期も増額の可能性

 東邦亜鉛<5707>(東1)は10月20日、17年3月期第2四半期累計の利益予想の大幅増額修正を発表した。通期も増額の可能性が高いだろう。株価は7月の年初来安値から一旦反落したが、調整一巡して戻り歩調だ。利益増額修正を好感して上値を試す展開だろう。

 17年3月期第2四半期累計の連結業績予想は前回予想(5月12日公表)に対して、売上高は据え置いて前年同期比21.8%減の470億円、営業利益は13億円増額して27億円(前年同期は2億76百万円の赤字)、経常利益は14億50百万円増額して26億円(同7億54百万円の赤字)、純利益は12億円増額して19億円(同15億08百万円の赤字)とした。

 亜鉛を中心に金属相場が上昇基調にあるため、製錬セグメントにおいて相当額の在庫評価益計上が見込まれる。また資源事業においては豪州のCBH社の操業が好調で、金属相場の上昇も寄与して営業赤字予想から黒字への転換が見込まれる。

 通期連結業績予想については、金属相場や為替相場等の市況変動の影響を受け、不確定要素も多いとして据え置いた。ただし通期予想に対する修正後の第2四半期累計の進捗率は売上高48.2%、営業利益73.0%、経常利益82.5%、純利益95.0%と高水準であり、通期利益予想も増額の可能性が高いだろう。

 株価は7月の年初来高値386円から一旦反落したが、300円近辺から切り返し、10月20日には370円まで上伸した。調整が一巡して戻り歩調だ。週足チャートで見ると26週移動平均線に続いて13週移動平均線も回復した。利益大幅増額修正を好感して上値を試す展開だろう。

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