【業績でみる株価】テセックは17年3月期第2四半期累計は黒字化、半導体製造装置関連の受注好調

 テセック<6337>(JQ)が10月25日発表した17年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績は営業黒字化した。半導体製造装置関連の受注好調で通期予想に増額余地がありそうだ。株価は年初来高値圏で堅調に推移している。好業績を評価して上値を試す展開だろう。

 17年3月期第2四半期累計連結業績は売上高が前年同期比3.7%減の17億18百万円、営業利益が40百万円の黒字(前年同期は1億57百万円の赤字)、経常利益が1百万円の黒字(同90百万円の赤字)、純利益が4百万円の赤字(同1億円の赤字)だった。

 円高進行に伴う為替差損計上で最終赤字が残ったが、高付加価値製品の受注増加や生産効率化による原価低減などの効果で営業黒字化した。受注高は同15.7%増の18億84百万円だった。主力のパワーデバイス用テスタ、MAPハンドラ、新製品のウェハプローバ・テスタ一体型パワーデバイス測定システム、ウェハパラレルテスタなど高付加価値の戦略モデルが好調だった。

 通期予想は据え置いて売上高が前期比25.7%増の39億50百万円、営業利益が80百万円(前期は4億37百万円の赤字)、経常利益が1億20百万円(同3億87百万円の赤字)、純利益が80百万円(同4億70百万円の赤字)としている。

 ただし半導体製造装置関連メーカーにとっては、スマホの高機能化・大容量化に伴う3D-NAND型フラッシュメモリ関連などの設備投資拡大が追い風となっている。第2四半期累計の受注は好調であり、通期予想に増額余地がありそうだ。

 株価は9月13日に年初来高値666円まで上伸し、その後も年初来高値圏で堅調に推移している。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドだ。好業績を評価して上値を試す展開だろう。

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