久世の第2四半期は、主力の食品卸事業の利益が倍増し大幅増益となる

■食材卸売事業、食材製造事業共に好調に推移

 久世<2708>(JQS)の第2四半期は、主力の食品卸事業の利益が倍増したことから、大幅増益となった。

 第2四半期連結業績は、売上高303億49百万円(前年同期比10.1%減)、営業利益2億01百万円(前年同期△31百万円)、経常利益2億50百万円(前年同期比204.7%増)、純利益1億71百万円(同51.1%増)であった。

 売上高に関しては、今年1月末に大口取引先のモンテローザとの取引を両社合意のもとで解消した影響で減収となった。モンテローザ―への売上高が昨年4月から今年の1月までで約80億円だった。

 利益に関しては、新規得意先の開拓及び既存得意先との関係強化、提案営業を重視した営業体制の一層の整備と推進、徹底した物流業務の効率化による物流費の削減、物流システムの導入や業務見直しによる品質向上を積極的に進めた結果、大幅な増益となった。

 食材卸売事業は、売上高は282億38百万円(同11.0%減)、セグメント利益(営業利益)は4億12百万円(同106.3%増)と利益が倍増した。

 食材製造事業では、引き続き自社ブランド商品の販売強化と、生産性の向上による効率化を鋭意進めた結果、売上高は21億16百万円(同2.4%増)、セグメント利益は2億34百万円(同50.5%増)と増収大幅増益となった。

 主に連結子会社を対象に不動産賃貸を行っている不動産賃貸事業は、売上高は73百万円(同0.4%増)、セグメント利益は51百万円(同7.5%減)であった。

 第2四半期は様々な取組が奏功し、収益が大幅に改善したことで9日に第2四半期の利益面の大幅上方修正を発表したように、好調に推移したといえる。

 今期17年3月期連結業績予想は、売上高630億円(前期比6.2%増)、営業利益4億85百万円(同10.4%増)、経常利益5億30百万円(同10.7%減)、純利益3億80百万円(同21.8%減)を見込んでいる。経常利益と純利益については、前期計上した営業外収益での保険解約益60百万円、特別利益での投資有価証券売却益85百万円が一巡して減益予想としている。

 第2四半期で、利益面での大幅上方修正があったように、収益の改善は進んでいることから、通期業績予想の上方修正を期待したいところであるが、現在精査中であり、業績予想の修正が必要な場合は速やかに公表するとしている。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る