【株式評論家の視点】ウイルプラスHSは高値奪回を視野に入れる、連続営業最高益更新見通しで割安感

株式評論家の視点

 ウイルプラスホールディングス<3538>(JQS)は、本年3月24日に東京証券取引所JASDAQに上場。「より多くの皆さまに輸入車のある楽しさ、豊かさ、喜びを提供し続ける、ナンバーワン、オンリーワン」を目指した企業集団で、同社は、その事業会社の経営をより効率的に行う為の持ち株会社として2007年10月に設立。車輛販売と車輛整備が、全体の売上の9割以上を占めている。

 各ブランドにおける投資と経営資源の選択と集中を推し進め、経営基盤の強化を図っている。今2017年6月期は、店舗の老朽化等により移転を検討していたJEEP横浜は本年7月中旬に撤退。福岡地域においては、同社のドミナント戦略に沿って、連結子会社ウイルプラスモトーレン株式会社が運営している「MINI福岡西」(福岡県福岡市早良区)を同市西区で移転。MINIブランドとしては西日本最大級のショールームを設置し、最新のMINI CI建築に準拠した新設備で7月30日から営業を開始。また、車輌整備や損害保険の代理店業といった周辺事業においても業容の拡大に注力しているほか、経費削減や人員の適正配置による効率化を図っている。

 11月10日大引け後に発表した今17年6月期第1四半期業績実績は、売上高が56億5800万円、営業利益が3億円、経常利益が2億9700万円、純利益が1億7900万円に着地。

 通期業績予想は、売上高が215億4200万円(前期比2.1%増)、営業利益が8億8700万円(同0.1%増)、経常利益が8億7500万円(同1.1%増)、純利益は5億3400万円(同8.7%増)を予想している。配当は34円(第2四半期末10円、期末24円)を予定している。

 株価は、3月24日につけた上場来の高値1798円から4月7日に上場来の安値1142円と36%の調整。1300円どころを下値として固めリバウンド幅を拡大し、高値奪回を視野に入れている。経営難の販社を割安に買収して再生する手法に対する市場の評価は高く、今後の買収・再生に期待がかかる。今6月期第1四半期営業利益は第2四半期計画に対する進捗率が71.3%と業績は順調に推移。連続営業最高益更新見通しで今期予想PER6倍台と割安感がある。高値奪回から上昇基調を強めるか注目したい。(株式評論家・信濃川)

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