うかいの第2四半期は、当初予想を下回るものの、定休日拡大による営業日数減を跳ね返し、増収増益で黒字転換となる

■増収効果に加え、仕入れ原価率の改善、経費削減が人件費の増加をカバーしたことで大幅増益

 うかい<7621>(JQS)の第2四半期は、当初予想を下回るものの、定休日拡大による営業日数減を跳ね返し、増収増益で黒字転換となった。

 第2四半期業績は、売上高61億36百万円(前年同期比3.9%増)、営業利益1億19百万円(前年同期△10百万円)、経常利益93百万円(同△38百万円)、純利益49百万円(同△49百万円)であった。

 売上高については、飲食事業では、定休日拡大による営業日数の減少や、天候不順の影響もあったものの、物販が好調に推移したことから55億42百万円(同1.3%増)となった。ちなみに、物販の売上高は1億21百万円(同80.1%増)と大幅増であった。
 文化事業は、昨年の箱根大涌谷周辺の火山活動の活発化により減少した来館客数が例年並みに戻ったことから5億93百万円(同36.8%増)となった。

 利益面については、増収効果に加え、仕入れ原価率の改善、経費削減が人件費の増加をカバーしたことで大幅増益となった。

 第2四半期は当初予想を下回ったものの、通期業績予想は当初予想通りに据え置いている。

 17年3月期業績予想は、売上高125億32百万円(前期比3.8%増)、営業利益4億46百万円(同169.8%増)、経常利益4億09百万円(同217.4%増)、純利益2億34百万円(前期△1億29百万円)を見込む。

■ANAの「THE CONNOISSEURS(ザ・コノシュアーズ)」チームに入る

 トピックスとしては、ANAとのこれまでの機内食サービスのコラボレーションが評価されたことで、ANAの「THE CONNOISSEURS(ザ・コノシュアーズ)」チームに入り、機内食をプロデュースすることが決定した。ちなみに、コノシュアーとはその道を究めた目利きをあらわす言葉である。

 台湾高雄市に建設中のFIHリージェントグループのホテル内に、新店UKAI TEI Kaohsiungを出店する。現在、オープンに向けて、店内イメージやうかい亭の考えにもとづいた料理及びスタッフの研修の検討など営業開始に向けた準備を進めている。

 クッキーなど焼菓子の製造を行う「アトリエうかい八王子工房」は、9月に食品安全マネジメントシステムの国際規格であるISO22000の認証を取得した。「アトリエうかい八王子工房」のお菓子は好評であることから、売上は順調に伸びている。16年3月期は1億4000万円の売上で、今期17年3月期は2億6000万円を目指す。将来的には5億円の目標を掲げている。

■2017年春に大手町にカジュアルレストラン「LE POULET」という鶏料理専門店を出店予定

 「アトリエうかい」の製菓を販売する物販事業では、期間限定ショップへの出店を積極的に行っている。例えば、東武百貨店池袋店、伊勢丹新宿店、伊勢丹立川店、松屋銀座本店、京急百貨店、京王プラザホテル新宿等で出店した。また、今後も出店数を拡大する方向である。年間売上目標は5億円としている。

 うかいオリジナル商品として、「うかい亭ビーフカレー」、「うかい亭ビーフシチュー」、「うかい亭ハッシュドビーフ」を店舗で販売したり、ECサイト等で通信販売したりしている。

 更に、2017年春に大手町にカジュアルレストラン「LE POULET(ル・プーレ)」という鶏料理専門店を出店する予定。

 以上のように、うかいブランドを活かした取組を積極的に展開している。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■全従業員にAI活用徹底、業務改革を本格化  LINEヤフー<4689>(東証プライム)は7月14…
  2. ■50年以上親しまれたかぜ薬が国内市場から姿を消す?  大正製薬は7月14日、塗るかぜ薬「ヴイック…
  3. ■鈴鹿8耐で新型CBコンセプト登場  ホンダ<7267>(東証プライム)は7月11日、大型ロードス…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  2. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  3. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  4. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…
  5. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  6. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る