【株式評論家の視点】イントラストは収益機会が拡がる、下値買い妙味が膨らむ

株式評論家の視点

 イントラスト<7191>(東マ)は、12月7日に東京証券取引所マザーズ市場へ上場した。「お客様から選ばれる企業であり、お客様のご満足を第一に考え、責任ある自由のもと、社員の心の充実も同時に実現する」を企業理念として、家賃債務保証をはじめとした保証サービス及び保証に関連するソリューションサービスに取り組んでいるほか、介護、医療分野においても既に保証サービスを提供している。

 家賃債務保証事業では、管理会社のスタイルに適したオーダーメイド型家賃債務保証サービスを提供している。介護費用保証事業では、介護サービスを提供される施設の業務負担とリスク軽減のため介護費用保証商品「太陽」を提供している。医療費用保証事業では、多くの課題が残っている医療業界に対し大手損害保険会社と業務提携を行い、入院費用保証商品を提供している。Doc-on事業では、SMSと様々な業務ノウハウを組み合わせたソリューションサービスを提供している。

 今2017年3月期第2四半期業績実績は、売上高が13億0600万円、営業利益が2億7100万円、経常利益が2億6900万円、純利益が1億7300万円に着地。

 今17年3月期業績予想は、売上高が27億1400万円(前期比2.4%増)、営業利益が6億0300万円(同11.3%増)、経常利益が5億9200万円(同9.5%増)、純利益が3億8100万円(同27.2%減)を見込む。上場時に調達した資金は、基幹業務システムの改修やコールセンターの拡充などに充てる。年間配当は期末一括5円を予定している。

 株価は、12月7日に公開価格630円を36%上回る854円で初値をつけ、同日高値910円と買われた後、同9日安値671円と調整。同12日安値684円と下値を固める動きとなっている。主力商品である家賃債務保証を取り巻く事業環境は、保証会社の利用そのものが定着し、保証会社を利用する割合は高まると見られるほか、保証サービスとソリューションサービスの対象となる賃貸物件に関しても、人口の減少が見込まれるものの、少子高齢化・核家族化の影響を受け、世帯数の増加が見込まれており、賃貸物件数の増加は続く見通し。大和リビングやセディナ、三菱総合研究所 、三井住友海上火災保険の大手企業と提携し、事業基盤を確立しており、今後も収益機会は拡がると予想される。700円を割り込む場面があれば、下値買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
  2. ■長時間立ち仕事や長距離歩行の負担軽減、安全で快適な勤務環境を整備  日本航空(JAL)<9201…
  3. ■「ポケモンフォレスト」と「カヤツリタウン」2エリア構成、冒険とイベントを一体化  よみうりランド…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  2. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  3. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  4. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  5. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  6. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る