【中期経営計画と株価】アルコニックスは新中期経営計画で19年3月期ROE13~15%程度目標

中期経営計画と株価

【成長への道筋・中期経営計画を探る】

■年初来高値更新の展開で15年高値目指す

 アルコニックス<3036>(東1)は商社機能と製造業を融合した「非鉄金属の総合企業」を目指してM&A戦略も積極活用している。12月20日には富士プレスを子会社化(17年4月予定)すると発表した。17年3月期は非鉄市況下落や円高影響などで減益予想だが、足元の円安傾向で一転上振れ余地がありそうだ。また積極的な事業展開で中期的に収益拡大が期待される。株価は年初来高値更新の展開となった。15年6月高値を目指す展開だろう。

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期~19年3月期、1年ごとに見直すローリング方式)では、経営目標値として19年3月期の経常利益65億円超、純利益46億円超、ROE13~15%程度、NET/DER1.0~1.3倍程度を掲げ、3年間の投融資総額はM&A・事業投資を中心に200億円の計画としている。商社機能と製造業を融合した「非鉄金属の総合企業」を目指し、アクションプランとして、営業収益力の強化と投資案件の推進を掲げている。

 営業収益力の強化では、電子材料分野における原料(レアメタル・レアアース)から製品(電子材料・機能材料)までを網羅したビジネスモデルの展開、環境対応関連分野における省エネ・環境対応素材からリサイクル事業までの幅広い事業展開、そして海外事業展開(地場取引の拡大、三国間ビジネスの拡大、海外ネットワーク充実に向けた拠点拡大)を推進する。

 投資案件の推進では、短期間での業容拡大に有効なM&A、新たな商流を創出するための金属加工・販売事業等への事業投資、およびリサイクルを含む資源確保のための投資を重点施策として推進する。積極的なM&A戦略も奏功し、グループのシナジー効果を高めて中期的に収益拡大基調だろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国内初、HVO51%混合燃料が建設現場で稼働  大成建設<1801>(東証プライム)とユーグレナ…
  2. ■従来の制作プロセスを刷新しAI時代の人材育成を推進  武蔵精密工業<7220>(東証プライム)は…
  3. ■高速道路で手放し運転が可能に、新開発「Honda SENSING 360+」がACCORDの運転支…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■内需株に広がる「トランプ・ディール」回避の波  東京電力ホールディングス<9501>(東証プライ…
  2. ■日米関税交渉、7月9日に運命の日「90日猶予」迫る潮目  「三日、三月、三年」とは、潮目、変わり…
  3. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  4. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…
  5. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  6. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る