【株式評論家の視点】オプティムの今期営業益2.6倍、電子書籍サービス好調

株式評論家の視点

オプティム<3694>(東マ)は、昨年10月22日に東京証券取引所マザーズに上場した。

「ネットを空気に変える」というコンセプトを掲げ生活インフラとなったインターネットが、いまだに利用にあたりITリテラシーを必要とする現状を変え、インターネットそのものを空気のように、全く意識することなく使いこなせる存在に変えていくことをミッションとしている。

創業以来すべての人々が等しくインターネットのもたらす、創造性・便利さを享受出来るようサポートするプロダクトの開発に尽力している。ライセンス販売・保守サポートサービス(オプティマル)事業を手掛けている。

主力のクラウドデバイスマネジメントサービスをはじめ、リモートマネジメントサービス、サポートサービス、その他サービス提供している。同社では顧客に安心して独自テクノロジーを利用いただくために、知的戦略の推進に重点をおいて取り組んでいる。

受託開発等のスポットでの収益獲得ではなく、継続的に収益獲得が可能なライセンス提供を主とするビジネスモデルを構築している。

同社の成長分野であるクラウドデバイスマネジメントサービスでは、Optimal Biz for Mobileが3年連続国内SaaS型MDM市場シェアNo.1(出典:株式会社アイ・ティー・アール「ITR Market View:エン タープライズ・モバイル管理/スマートアプリ開発市場2014」)を獲得。成長市場において、更にシェアを 伸ばしており、ライセンス販売数も堅調に推移している。 リモートマネジメントサービスにおいて、ライセンス数が順当に増加し、今後さらに販売数が増加する傾向にある。

2015年3月期は、売上高が20億2200万円(前期比18.3%増)、営業利益が2億9100万円(同2.6倍)、経常利益が2億9300万円(同2.6倍)、純利益が1億8100万円(同3.6倍)を見込んでいる。

MDMプラットフォームを基盤とし、教育ICT、グローバルEMM市場、IoT・ビッグデーなど成長分野に注力して投資を行ない、収益向上を目指しており、今後も利益拡大が期待される。

株価は、昨年10月23日に初値14,400円、同日安値13,120円を底に11月11日に上場来の高値34,700円と上昇。同12月8日安値19,010円まで調整を挟んで1月21日高値32,950円と買い直された後、モミ合いとなっている。

中でも注目されるのが、昨年11月に始めた「タブレット使い放題」という、タブレット(多機能情報端末)向け電子書籍の配信サービスだ。国内市場規模が拡大している電子書籍サービスの多くは、最新刊の配信が中心なのに対し、バックナンバーをメーンに据えたのが特徴で、500円のワンコイン定額、ビジネス誌からグルメ、旅行まで92の雑誌のバックナンバーが読み放題で楽しめることから、業績に貢献すると予想される。

2月13日に予定される今3月期第3四半期決算の発表に期待が持てる。25日移動平均線を目安に下押す場面があれば、絶好の買い場提供となりそうだ。(信濃川)

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