【中期経営計画と株価】クレスコは中期成長に向けて先端技術への取り組み強化

中期経営計画と株価

【成長への道筋・中期経営計画を探る】

■調整一巡して戻り歩調

 クレスコ<4674>(東1)はビジネス系ソフトウェア開発を主力として、カーエレクトロニクス関連など組込型ソフトウェア開発も展開している。システム開発案件の受注が高水準に推移して17年3月期増収増益・連続増配予想である。株価は調整一巡して戻り歩調だ。8月高値を目指す展開だろう。

 中期成長に向けた重点施策として、コア事業(システム基盤、アプリケーション開発、組み込み)を組み合わせたビジネスの推進、デジタル変革をリードする先端技術(AI、Robotics、IoT)の研究・拡大、品質・生産性の徹底的追求、サービスビジネスの推進、グループシナジーの強化およびM&A・アライアンスの推進、開発体制の拡充(ニアショア、オフショア、ビジネスパートナー)、積極的な情報発信(PR、IR)などを推進している。

 オリジナル製品・サービスでは「インテリジェントフォルダ」「クレアージュ」などの拡販を推進している。16年3月には企業向けIoTプラットフォーム「KEYAKI」を発表した。Beaconプラットフォーム「BeaconBridge」の後継ソリューションで、NFC等の近距離無線機器、各種センサー、マイクロサーバー、スマートフォンなど多種多様で大量のIoTデバイスに対応し、外部アプリケーションサービスの接続を担うIoTプラットフォームである。

 15年7月には「IBM Watsonエコシステムプログラム」の初期エコシステムパートナーに選定され、テクノロジーパートナーとしてPepperをはじめとするロボット、モバイル、パソコンに対するさまざまなアプリケーション開発を通じてWatsonによるビジネス変革を支援している。またロボットプラットフォーム「まるロボ」のビジネスケースを策定中としている。

 16年10月には名古屋市立大学大学院医学研究科視覚科学分野と、眼科領域における画像診断の補助に活用する人工知能(AI)システムの共同研究を実施すると発表した。そして16年11月、鳥取大学にて開催された電子情報通信学会医用画像研究会で、名古屋市立大学との共同研究の成果を発表した。

 なお16年11月には、日本最大級の高速バスターミナル「バスタ新宿」のバス管制システムの重要な部分の一機能として、子会社アイオスが開発した「バイ・ザ・ウェイ」が採用されたと発表している。

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