【編集長の視点】エルテスは続落も新サービス提供開始で成長可能性を見直し直近IPO株買いの再燃が有力

編集長の視点

 エルテス<3967>(東マ)は、前日5日に240円安の6260円と続落して引けた。同社株は、昨年11月29日に新規株式公開(IPO)されたばかりで、12月1日につけた上場来高値8810円から同27日につけた上場来安値6000円まで調整、年明けに再度、この最安値を確認する展開となっているが、前日5日に発表した新しいマーケティング支援サービスの提供開始を手掛かりに直近IPO買いが再燃する展開が有力視される。同社の過去5年の年間売り上げが平均して40%強も伸びた主力のソーシャルリスク事業の成長可能性の見直しにつながるためで、さらに米国のオバマ大統領が、昨年11月の米国の大統領選挙に干渉したロシアのサイバー攻撃に対して制裁措置を12月29日に発令したことも、引き続き関連株買いを誘発しよう。

■デジタル社会のインフラを担い過去5年間の年平均売り上げ成長率は44.8%

 同社のソーシャルリスク事業は、法人名などに関するネット上に拡散する投稿を収集して人工知能により振り分け24時間365日にわたり監視し、デジタルリスクの火種を早期に予兆・検知しネット炎上を回避するリスクモニタリングを中心に、情報流出を防ぎ、テロ予告や金融犯罪を早期検知するリスクインテリジェンス、さらに情報発信のためのリスクコンサルティングなどの各種サービスを提供している。このソーシャルリスクモニタリングサービスの提供を開始した2011年以来、5年間の年平均成長率は、44.8%に達した。昨年5月の伊勢志摩サミットでも、ネット上のテロ対策を担当し、デジタル社会のインフラにとって不可欠な存在となっている。

 前日5日に発表したマーケティング支援サービス「eltes FIND」は、企業にとってネガティブあるいはポジティブな情報がネット上で拡散するタイミングをリアルタイムに捉えて、ネガティブな情報であれば、自社のニュースリリースや説明ページに誘導して迅速に炎上を沈静化させ、ポジティブな情報の拡散であれば、効率的にキャンペーンサイト、製品サイトにユーザーを誘導して製品・サービスの認知度や好感度、購買意欲の調査を行うことを可能とする。

 業績も絶好調で今2017年2月期業績は、売り上げ13億6900万円(前期比42.6%増)、営業利益1億8400万円(同36.3%増)、経常利益1億6500万円(同26.0%増)、純利益1億1200万円(同27.3%増)と予想、純利益は連続して過去最高を更新する。売り上げは、既存案件の継続による既存売り上げのストック効果と新規案件受注による新規売り上げの相乗で大きく伸び、新規事業開発に向けた人件費の増加や上場関連費用などをカバーする。

■「3割高下に向かえ」の定石通りに初値奪回で弾みをつけ上場来高値を目指す

 株価は、公開価格1790円に対して6510円で初値をつけ、ストップ高を交えて上場来高値8810円まで買い進まれる高人気となり、いったん6800円まで調整し、科学技術振興機構の新規研究課題への採択などで8470円の戻り高値までリバウンドし、エストニアのリアルシステムズ社との業務提携発表でも8440円高値へ買い直されたが、年末相場の手仕舞い売りでは再び上場来安値6000円へ突っ込み、足元では米国のロシア制裁などの関連人気の波及で下ヒゲを伸ばして最安値を試した。テクニカル的に最高値から最安値まで約32%の調整となり、相場格言の「3割高下に向かえ」の定石を試すタイミングにあり、突っ込み買いから直近IPO株人気に弾みをつけ、戻り高値抜け、最高値奪回を目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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