【木村隆のマーケット&銘柄観察】オリエンタルランドは目標価格の引き上げが相次ぐ

木村隆のマーケット&銘柄観察

オリエンタルランド<4661>(東1)が高値圏で強い動きを続けている。11月4日に25000円の年初来高値を示現しているが、しこから一呼吸入れ再び上昇基調を鮮明にしてきた。レーティングの引き上げ、レーティングの最上位継続、目標価格の引き上げと、アナリストの評価は大きく高まってきている。高値奪回から新値挑戦コースが有力視される。

ポイントになるのは2023年を見据えた成長戦略。同社は「東京ディズニーランド(TDL)」、「東京ディズニーシー(TDS)」を運営している。テーマパークへの設備投資約5000億円(10年合計)の内、「TDL」の「ファンタジーランド」の刷新・拡張、「TDS」の新テーマポート開発等に約2500億円など投入する。

TDLについては、現在の「ファンタジーランド」全域を刷新するとともに、「トゥモローランド」の一部(広大な敷地を占拠している「グランドサーキット・レースウェイ」を閉鎖する方向で検討)とバックステージを使ってエリアを拡張する計画。新設する大型アトラクションなど、具体的な計画を煮詰める段階で、隣接する駐車場を活用する可能性も残されている。

他方、TDSについては、もともと拡張を想定していた未活用エリアに複数の大型アトラクション、ショップ、レストランなどから成る新テーマポートを開発する。

今2015年3月期は前期の30周年の反動から前期比6%減を見込むが、「ジェラトーニ」(7月発売)や「アナ雪」関連イベント(4Q)の効果もあり減益率が縮小する見通しとなってきた。来期は増益軌道に戻り、「TDS」15周年の2017年3月期は3期ぶりの最高益更新が予想されている。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■更新前のスーパーコンピュータの約4倍の計算能力  富士通<6702>(東証プライム)は2月21日…
  2. ■両社の資源を有効活用しSDGsに貢献  伊藤忠商事<8001>(東証プライム)グループのファミリ…
  3. ■純正ミラーと一体化し、左後方の視界を広げる  カーメイト<7297>(東証スタンダード)は、純正…
2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■投資と貯蓄の狭間で・・・  岸田内閣の「資産所得倍増プラン」は、「貯蓄から投資へ」の流れを目指し…
  2. ■「ノルム(社会規範)」解凍の序章か?植田新総裁の金融政策正常化  日本銀行の黒田東彦前総裁が、手…
  3. ■「日経半導体株指数」スタート  3月25日から「日経半導体株指数」の集計・公表がスタートする。東…
  4. ■投資家注目の適正株価発見ツール  日銀の価格発見機能が不全になる可能性がある中、自己株式取得が新…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る