【新規上場(IPO)銘柄】 FCホールディングスは、今6月期第2四半期決算の発表を機に見直される可能性大

株式市場 IPO 鐘

 FCホールディングス<6542>(JQS)は、株式会社福山コンサルタントが経営の基本として掲げる「基本は技術」の方針にそって、多様化・複雑化する社会的要請に応え続けるために、本年1月4日に単独株式移転の方法により、株式会社福山コンサルタントの完全親会社として設立され、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)市場に同日上場。同社は、グループ会社の経営管理・新規事業開発・その他関連する付帯業務を行っている。

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 中核の株式会社福山コンサルタントでは、道路・交通に関わる社会資本整備を核とした総合コンサルティングサービスを提供している。株式会社環境防災では、建設現場のトータルソリューション企業として、 調査・分析から対策までのワンストップサービスを提供している。株式会社HMBでは、豪雨・地震・劣化による構造物等の被災度や路面の内水氾濫、法面・斜面の崩壊危険度などを監視・診断する機器・システムの販売のほか、監視から診断・対策を提案するビジネスを展開している。福山ビジネスネットワーク株式会社はFCホールディングスグループ各社の一体的な新技術開発、商品化促進の為の技術研究機能の強化、各社の管理系間接業務の集約による標準化、効率化(シェアード・サービス機能)を担っている。

 同社グループは、主要顧客である官公庁の会計年度に完了・納品する業務契約が大半を占める関係上、売上高は第4四半期に集中する事業特性を有しているため、第2四半期累計期間の業績予想が極めて困難な状況で、今2017年6月期第2四半期累計期間の業績予想は公表していない。

 今17年6月期業績予想は、売上高が65億円、営業利益が5億円、経常利益が5億円、純利益が2億5000万円を見込む。年間配当は期末一括15円を予定している。 同社の連結業績予想については、株式会社福山コンサルタントが16年8月8日付で公表した連結業績予想を基に、足元の業績のほか純粋持株会社設立による影響を考慮したが、従来予想に変更はない。

 株価は、1月5日に高値583円と買われた後、同18日安値539円と下げてモミ合っている。同社は、生産力・生産体制の強化として、2核体制(九州・東京)で地域と広域の展開強化と他社連携(技術、マーケティング)の強化などを図っているが、熊本地震の対応では、発災直後から、道路・橋梁などの被災調査と復旧・復興に向けた緊急対応を実施し、計画・設計で約2億円受注している。今期予想PER9倍台・PBR0.78倍と割安感があり、配当利回り2.6%と利回り妙味もソコソコある。2月10日に今17年6月期第2四半期決算の発表を予定、3月2日には福岡で投資家向け会社説明会の開催を予定しており、決算発表を機に同社に対する関心が高まると予想される。ここからの押し目に注目したい。(株式評論家・信濃川)

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