【株式評論家の視点】キャリアは「働き方改革」関連銘柄として上昇、13日に第1四半期決算を発表

株式評論家の視点

 キャリア<6198>(東マ)は、昨年6月27日に東京証券取引所マザーズに上場。同社では、多くの登録スタッフの中から顧客のニーズに最も適した「人財」をタイムリーに派遣している。労働人口の減少、介護市場での人手不足は大きな課題となっているが、同社は多くのアクティブシニアの活用事例をもとに、クライアント企業様の人手不足の解消とアクティブシニアの方々への働きやすい環境の提供を同時に実現させている。

 シニアワーク事業では、55歳以上の働く意欲のある人を「アクティブシニア」と定義し、アクティブシニアの積極的な就労機会の開拓を行っている。これまでシニアの就業機会のなかった職場であっても、シニアの特性、企業の業務フローを理解したシニア活用コンサルタントが業務分析と業務フローの改善提案をクライアントに行うことで、シニアでも対応可能な業務の抽出を行っている。シニアケア事業では、介護施設を中心に看護師や介護士等の有資格者の人材派遣、人材紹介と紹介予定派遣を行っている。

 今2017年9月期第2四半期業績予想は、売上高が43億4100万円(前年同期比20.4%増)、営業利益が2億4700万円(同24.7%増)、経常利益が2億5000万円(同26.9%増)、純利益が1億5700万円(同26.6%増)を見込む。

 今17年9月期業績予想は、売上高が92億0700万円(前期比24.2%増)、営業利益が5億4200万円(同30.0%増)、経常利益が5億5000万円(同31.9%増)、純利益が3億4500万円(同31.2%増)と2ケタ増収増益の連続最高益更新を見込む。3月31日割当の1対2の株式分割に伴い、年間配当予想は従来予想の期末一括15円から同7.5円に修正している。

 株価は、昨年8月18日につけた上場来の安値2410円から2月2日に上場来の高値1万0060円と上昇している。厚生労働省では、介護施設が増加し、2020年には医療、介護の労働力は20万人不足、25年には同38万人不足すると推計しており、看護師や介護士等の人材派遣は、今後も成長する見通し。昨年11月17日大引け後にアクティブシニアの新しい働き方として、新サービス「ソーシング・モーニング」を開始すると発表。「働き方改革」関連銘柄として堅調な動きとなっているが、今月13日に予定される今17年9月期第1四半期決算が順調であれば、さらに新値追いに弾みがつきそうだ。(株式評論家・信濃川)

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